ギリシアローマ 古代知識人群像 (同時代ライブラリー)

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  • 岩波書店
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感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002601984

作品紹介・あらすじ

危機の時代を、古代の知識人たちはどう生きたのか。ペロポンネソス時代のソクラテスやアリストパネス。ローマ共和制末期のキケロ。ネロの時代のセネカ…。自分の生き方を淡々と貫いた哲人。絶望を笑いに転化した豪傑。見苦しく右往左往した文人。「賢人」十人の十色の身の処し方・死に方に光を当て、古典世界の知識人の姿を今日的な眼で捉え直す。

感想・レビュー・書評

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  • 小学生のころ、学校の図書室に遭った偉人の伝記を片っ端から読みました。
    そんなわけで、ギリシア、ローマの知識人たちの軽~い伝記のつもりで読み始めたら、違いましたね。

    古代知識人について読むためには、読者にもある程度の知識が要求される。
    「…は有名な話だが~」-知らない
    「ご存知の通り~」-ご存知ない

    ギリシア神話とローマ神話、どちらが好きかと言われれば、迷うことなくギリシア神話のほうが好きですが、この本に出てくるギリシアの知識人とローマの知識人では、ローマの知識人のほうが知っている名前が多かったかな。

    ギリシアの知識人
    ・トゥキュディデス
    ・ソクラテス
    ・エウリピデス
    ・アリストパネス
    ・デモステネス

    ローマの知識人
    ・カエサルとキケロ
    ・ルカヌス
    ・セネカ
    ・ペトロニウス
    ・プルタルコス

    国の危機に何ができたのか、人生の危機にどう生き死んでいったのか。
    有名人ではなく、あくまでも知識人ということで紹介された人たちではあるけれど、その結果は必ずしも成功ではない。
    というのも、著者はあくまでも自分が同じ立場に立たされたらどうするかということを地震に問いかけながら彼らの人生を読み解いてきたから。
    成功者になる自分ではなく、口で言う理想になり切れないであろう自分を想定して読んできたから。

    けれど、口ばっかり達者で無様な生き様をさらしたくない著者の気持ちもわかるけど、人はそんなに強くないと思うのだ。
    だから、結果格好悪く見えてしまっても、理想を語ることは無駄ではないと思う。
    少なくともキケロにはそう言いたい。
    スコラ派を謳いながらお金に汚かったセネカは…。

    まあ、知識人と言えど、ただの人間ということで。

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著者プロフィール

筑波大学名誉教授
1926年 東京都生まれ
1949年 京都大学文学部卒業
筑波大学・大妻女子大学教授を経て1999年退職
主な著訳書
『ギリシア ローマ古代知識人群像』(岩波書店)
『西洋古典こぼればなし』(岩波書店)
『語学者の散歩道』(研究者出版)
プルタルコス『食卓歓談集』(岩波文庫)
プルタルコス『英雄伝1』(京都大学学術出版会)
アテナイオス『食卓の賢人たち』1-5(京都大学学術出版会)
『トゥキュディデスの文体の研究』(岩波書店)

「2007年 『英雄伝2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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