骨の戦世(イクサユ) 65年目の沖縄戦 フォト・ドキュメント (岩波ブックレット 796)
- 岩波書店 (2010年10月27日発売)
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感想 : 2件
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Amazon.co.jp ・本 (80ページ) / ISBN・EAN: 9784002707969
みんなの感想まとめ
テーマは沖縄戦の記憶とその影響であり、過去の悲劇を通じて現在を問いかける内容です。沖縄の再開発に伴い発見された日本兵の遺骨や、そこに残された記憶が描かれ、遺骨が語るものの重みが強調されています。比嘉豊...
感想・レビュー・書評
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戦争は私が生まれるずっと前に終わったんだと思っていた。
沖縄では今でも毎日のように不発弾が出て、年に100体くらいの戦争で死んだ人と思しき人骨が出るのだという。
大量の死があったから。骨も沖縄もないがしろにされて、埋葬(のための発掘)さえもおざなりにされてきたから。
過去を悼みたい沖縄人が働きかけてようやく動いた大規模な発掘プロジェクトの中で撮られた写真を軸にそれぞれが沖縄を・沖縄戦を・死を・骨を・今を、土地の記憶を語っていく。
きれいな形が残っている日本兵の骨を見てなにがしか思って、そのあとに文を読み骨すら残せなかった沖縄人をまた思う。
映っているのはひどくないがしろにされてきた骨なのに、その骨はもしかすると民間人をひどくないがしろに殺した人だったのかもしれない。
過去をどう読むか・どう処理するか。
「記念碑の語るアメリカ」と一緒に読みたい。
古処誠二の小説でこの舞台のがあったな。どれだっけ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
沖縄戦の激戦地だった場所の再開発に伴って日本兵の遺骨が次々と発掘されているという。なかには頭蓋骨のなかにミイラ化した脳を残しているものもあったとか。そこにはどのような記憶が石化して眠っているのだろう。その写真を震えながら撮ったという比嘉豊光による遺骨の写真をみると、骨たちは何か言いたげだ。それに応える想起をどう考えるのか、また兵士とその傍で命を落としていたであろう住民との関係をどう捉えるかなど、骨が問いかけるものは多く、また重い。そのような骨に出会えたのも、草の根の地道な試みがあったからこそである。その取り組みを伝えるとともに、骨からの現在の戦世への問いを伝える好著。比嘉豊光の写真も素晴らしい。
