今こそ、エネルギーシフト――原発と自然エネルギーと私達の暮らし (岩波ブックレット)
- 岩波書店 (2011年5月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002708102
作品紹介・あらすじ
いまだ収束のめどが立たない福島第一原発の事故。私達の努力と世界中の英知を結集し、なんとかこの事態を収めよう。そして、自然エネルギーで地域を潤し、小規模分散型発電でリスクを分散し、安全で公平なエネルギーによる未来をつくりだそう。電力と暮らしは直結している。決めるのは政治家ではなく、私達なのだ。
感想・レビュー・書評
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産業分析に利用。
「バイオマス発電」をテーマにレポートを作成するための参考書籍。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
原発は維持をするのも、廃炉にするのもコストがかかる。そのかわり、自然エネルギーは技術革新とともにコストが下がる。折り合いはこの辺かな。
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本書を読んでやはり原発をなくしていかなくてはいけないんだなということがわかった。イデオロギー抜きの合理的な知の積み重ねをしていかなくてはいけない。
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一時間ほどで読了。
議論の前提となる知の見取り図が共有されていない。なんか、どっかの職場もこうだなぁ…と、いう感じです。知恵をつけないと -
Command & Control から Info や Market を使った節電をすべきという考えに共感。
原子力「ムラ」が復興を妨げている。
せっかく日本が変われるチャンスだったのにデタラメな政治とデタラメな行政が国を滅ぼそうとしている。 -
原発廃止→しばらくは遊ばせている火力や水力発電でまかなう
→自然エネルギーの開発を頑張る
で、良くない? -
今さらレビュー。
鎌仲ひとみ監督の映画『ミツバチの羽音と地球の回転』を観たのが
きっかけで、読みました。
ページが薄いぶん、内容も沢山ではないので
エネルギー・原発について考える導入として。 -
氾濫する情報の中から真偽を見極める困難さ《赤松正雄の読書録ブログ》
東日本大震災で福島第一原発のメルトダウンが起きるまで、一般的には原発の安全性は信じられてきた。しかし、一転、流れは変わった。いまや主客は転倒し、“原発神話”は吹き飛んだ。これまで原発の危険性を指摘し、原子力ムラの閉鎖された空間を陰に陽に糾弾してやまなかった人たちの思いはいかばかりだろう。だから云わんこっちゃない―抑制を利かせながらも、苦々しさを湛えた文章や発言にこのところよく出くわす。
飯田哲也、鎌仲ひとみ『今こそ、エネルギーシフト』は、そういった文章群の代表格ではないか。たまたま飯田哲也氏(NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)を先日の公明党の会合に講師としてお呼びした。新エネルギーのこれからの動向をめぐる論述に感銘を受けた。彼の読み易い本はないか、と探して手にした(ブックレット版)のがこれだ。
「世界は今第四の革命と呼ばれるエネルギー革命の渦中にあります。残念ながら日本だけは参加できていませんが」―との言葉に代表されるように、飯田氏は長く「原発依存」に毒されてきた日本のエネルギー行政を断罪する。そのうえで、これからの日本の行くべき姿を静かに確信を込めて説き明かす。全編これ読み応えあり、大いに参考になるが、一箇所気になるくだりがある。
それは、鎌仲さんが山下俊一長崎大教授(この人も先日、党の会合に招いた)のことを悪し様に言ってるところだ。NHK番組や県内のあちこちで、県の健康アドバイザーとして動く同教授が「『年間20ミリシーベルトでもこどもは大丈夫』とか『100ミリシーベルトでも安全です』と発言して回っている。これは実はとんでもない発言なのです」としているが、これはどうなのだろうか。一方的に実名を挙げての批判は聞き苦しい。どちらに軍配はあげられるか。あまた満ち溢れている情報の渦中にあって、対立する意見を持つ人たち双方の主張を同列にならべて聞いてみたい気が募る。 -
「世界」2011年5月号掲載の対談「自然エネルギーの社会へ再起しよう」に大幅加筆されたブックレット。
著者は、環境エネルギー政策研究所(ISEP)所長の飯田哲也氏と、『ヒバクシャ』『六ヶ所村ラプソディー』『ミツバチの羽音と地球の回転』などのドキュメンタリー映画監督の鎌仲ひとみ氏。
エネルギー全般について考えるための入門書。
概要について頭を整理するのにも使えます。