第五福竜丸から「3.11」後へ――被爆者大石又七の旅路 (岩波ブックレット)

著者 : 小沢節子
  • 岩波書店 (2011年10月27日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002708201

作品紹介

1945年の広島・長崎への原爆投下と2011年の福島原発事故とを結ぶ出来事として、アメリカの水爆実験により漁船第五福竜丸が被爆した1954年の「ビキニ事件」へ注目が集まっている。長い沈黙を経て唯一の証言者として知られるに至った元乗組員・大石又七氏の人生と思索の中に、人間と核との問題を考えるための根元的な視座をさぐる。

第五福竜丸から「3.11」後へ――被爆者大石又七の旅路 (岩波ブックレット)の感想・レビュー・書評

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  • 【つぶやきブックレビュー】1954年3月1日の事件。第五福竜丸は、のちに本学練習船「はやぶさ丸」となる。

  •  第五福竜丸乗組員としてビキニ環礁での水爆実験で被爆した大石又七氏が、人生という時間をかけて自己の体験を見つめ、乗組員たちと自己自身がさらされた出来事の意義を、ことばによって捉え返していく様子をたどる、短いけれど力強い評伝。
     第五福竜丸の人々が、「被爆者」として認められなかったという現実や、いまだに合衆国政府は久保山氏の死と被爆との直接的な因果性を否定しているという事実に、改めて、核権力と統治機構の非人間性を感じさせられる。

     だが、いちばん考えさせられるのは、「学ぶこと」とは何か、「勉強する」とはどんな行為なのか、ということ。小難しい理窟をこねまわしいて、「頭の良さ」を競い合うような人々、縦横無尽に思想家の著作を引用しながら理論の体系性や美しさを誇る人々にくらべ、大石氏のことばが、どれほど直截で、本質を突いているか。
     このことばの重さ・鋭さと共にあることばとは。かたわらで寄り添うことばとは。自分のことばの軽さを、いやというほど突きつけられる読書体験だった。

  • 「いのちの尊厳を取り戻すたたかい」。大石さんの苦悩の半生を知ることができた。

  • 「これだけは伝えておきたいビキニ事件の表と裏」の内容をうすくなぞった内容で、「3.11後」についてが最後にちょっと触れただけであった。ちょっと期待外れ。

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