エネルギー転換の経済効果 (岩波ブックレット 860)

  • 岩波書店 (2013年1月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (64ページ) / ISBN・EAN: 9784002708607

作品紹介・あらすじ

脱原発と再生可能エネルギーへの転換は、電力料金の値上げによって日本経済に悪影響を及ぼすのか。複数の具体的な転換シナリオを想定し、それぞれのコストと、雇用と経済への影響を試算。産業構造転換への道筋も提示する.不況にあえぐ今こそ,転換が経済を活性化させ,豊かで安心・安全な社会構築の切り札になることを示す。

感想・レビュー・書評

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  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/784588

  • 再生可能エネルギーが、経済的を活性化させるのか否かを検証しています。

  • 福島第一原発事故以来語られるようになった電力の問題は、
    ・多少高くても安全なエネルギーが必要だ
    ・多少危なくても経済的なエネルギーが必要だ
    の、二項対立になっているけれど、実はエネルギー転換は必ずしも負担ではないのですよ、という話。

    支払う人がいれば、受け取る人がいる。
    環境への負担が少ないエネルギーに切り替えるための「経済的負担」は、新たな雇用を創出するものになる。
    ゆえに日本経済全体への負担にはならない。
    完全雇用の状態だったら人材の取り合いになるけれど、人余りの現状では雇用創出はプラスになるし、雇用が増えれば消費も増える。
    誰が払って誰が受け取るかの問題だから、うちの売上という点では損得がある。
    それで政治的なかけひきになってしまうが、日本経済と言う視点で見れば好況への起爆剤にもなる。
    ということらしい。

    あんまり理解できていない気がするんだけど、単純に、「公共事業で雇用創出っていうなら再生可能エネルギーに投入したっていいじゃない。どうせ必要なんだし」ってことなら感覚的にとても納得できる。
    ただどうも根拠として出される理論が(そもそも理論が根拠になるのかわからないんだけど)理論先行のように感じてしまう。

    でもシュミレーションはあくまでシュミレーションだから、細かいところはそんなに重要じゃない。
    現在は点で未来は放射状に広がっているから、設定がほんの少しずれれば結果は様変わりしてしまう。
    しかも要素を絞ってあるから、現実とはもちろん違う。
    そんなことは承知の上で見るならば、少なくとも資金を投入した分だけの潤いはあるよねということはわかる。
    この本はブックレットだから紙幅が足りないこともあって、議論するには薄い。
    でもこの視点の議論はもっとあってほしい。


    ・電力会社はどうしても必要だから、どうしたって国民の負担で購う必要がある。(税金を投入しなくても電気料金の値上げという形で負担がかかる)
    感情論の東電叩きで払いきれない債務(責任)を負わせることは国民の利益にならない。
    どうせ資金を入れなきゃいけないのだから、クリーンなエネルギーへの投入に使えばいい。

    ・政府の方針や政策はそれを出すだけでも効果がある。
    政策なら利益や発展を見込めるから企業が集まる。政府からの直接援助を狙えなくても利益はありそうだから人が集まる。活気が合って発展している分野のものは目に付くから、そこに疎い人も気がつけば手に取りやすくなっている。
    実態はなくても流行らせて流行る「今年の流行色」みたいなものか。

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著者プロフィール

小野善康

大阪大学社会経済研究所特任教授。1951年(昭和26年)、東京都に生まれる。東京工業大学工学部社会工学科卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。武蔵大学助教授、東京工業大学教授、大阪大学社会経済研究所教授・所長、内閣府経済社会総合研究所所長などを経て、現職。大阪大学名誉教授。専攻、マクロ動学、国際経済学、産業組織。著書に『寡占市場構造の理論』『国際企業戦略と経済政策』(日経経済図書・文化賞受賞)、『貨幣経済の動学理論』『不況の経済学』『金融 第2版』『景気と経済政策』『国際マクロ経済学』『景気と国際金融』『誤解だらけの構造改革』『節約したって不況は終らない。』『不況のメカニズム』『成熟社会経済学』『消費低迷と日本経済』など。

「2022年 『資本主義の方程式』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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