科学のこれまで、科学のこれから (岩波ブックレット 902)

  • 岩波書店 (2014年6月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (64ページ) / ISBN・EAN: 9784002709024

みんなの感想まとめ

科学の進歩とその利用に関する深い考察が展開されています。特に、科学が国益や軍事目的に利用されることへの懸念や、安易な技術の社会への影響についての警鐘が鳴らされています。著者は、原発問題をはじめとする科...

感想・レビュー・書評

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  • 私たちは、科学の恩恵を受けていると同時に、科学に頼らないと生きていくことが出来なくなりました。また、最近では科学に問いかけることは出来ても、現代科学では答えることができない「トランスサイエンス問題」も語られるようになってきました。このように、科学を取り巻く状況は日々変化しており、問題点も多く抱えています。

    本書第Ⅰ部では、これまでの科学を「異様に発達してきたもの」と捉え、科学が歩んできた道のりと問題点を述べています。そして第Ⅱ部では、第Ⅰ部で論じた問題点などを踏まえ、これからの科学のあるべき姿、歩むべき道のりを提案しています。

    本書に難解な専門用語はなく、全71ページということもあり、誰でもすぐに読むことができます。特に、科学を探求する場である大学の様子や、研究者を取り巻く環境、競争原理がもたらす弊害についても述べられており、非常に面白いです。興味のある方はぜひ、ご一読ください。
    (ラーニング・アドバイザー/数学 NAKAMURA)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1592703

  • 科学的進歩や新発見が絶対的に重要だという前提に問いが投げかけられてます。特に科学が、国益、主に軍事的目的のために使用されることへの危惧や、原発をはじめとする、安易な科学技術の社会への利用ついての警鐘など。
    まあ若干かたよった見方なのかもしれないけど自分は同意できた。

    たとえば原発に反対と賛成の人の間には根本的な考え方の違いがあって、互いに議論が平行線みたいな感じがする。その間をうまくとれる何か、ってないんだろか。

  • 要素還元主義としての科学という表現にハッとさせられた。科学者のはしくれとして真摯に社会と学問と教育に取り組むことを改めて考えた。金や時流に流されずに学問を積み重ねるためには自分自身の立ち位置を自己説明できないとすぐゆらぐだろうなと思った。

  • 最近、新聞等で原子力発電や科学論文ねつ造について多くの文を寄稿している著者。
    今回は、現代の科学・技術が抱える問題点を指摘。
    かなり手厳しいと感じましたが、それは僕が事情を知らないからなのでしょう。
    池内氏はきっと、もっともっと明らかにすべきものを知っているはず。

    科学が人類の福祉に供することを願います。

  • 今の文明は科学なしでは成り立たない。
    科学者達は神の如く振舞ってきた。

    国家予算規模の金を費やしていくことで科学的成果をだしている。

    観測結果の記録ではなく新発見が重視される。

    これからは博物学的な科学を個々人で実践していく。


    薄っぺらい本なので簡単に読めます。
    どちらかといえば原発反対・科学から得られる利益より感情重視の人が読むと良いのではないかと思います。

  • 現代科学が新発見ばかりに重みを置く異様さはビッグサイエンスに見えることができる。ビッグサイエンスとは国家が主導して巨大な費用をかけ、多くの研究者を動員して、まだ誰も見たこともない新発見に挑むための装置プロジェクトと定義できる。

    科学の現在のありさまをしっかり見つめ、未来にいかなる責任を負っているかを考える、新しい科学の試みを社会に適用しようとするときには幅広く周知を集めて選択していく、科学はそんな習慣を身に着けなければならいだろう。

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著者プロフィール

池内 了(いけうち・さとる):1944年生まれ。宇宙物理学者。京都大学理学部物理学科卒業。同大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士(物理学)。名古屋大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。主な著書に、『なぜ科学を学ぶのか』(ちくまプリマー新書)、『物理学と神』『物理学の原理と法則』(いずれも講談社学術文庫)、『疑似科学入門』(岩波新書)、『科学メガネ読本』(アノニマ・スタジオ)などがある。

「2026年 『時間とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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