つながりを煽られる子どもたち――ネット依存といじめ問題を考える (岩波ブックレット)

著者 : 土井隆義
  • 岩波書店 (2014年6月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (88ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002709031

作品紹介

LINE疲れ、快楽でなく不安からのスマホ依存、友だち関係を維持するためのいじめ、親友を作りづらいイツメン(いつも一緒のメンバー)同士のしがらみ…。子どもたちが「つながり過剰症候群」に陥る社会背景と心理メカニズムとは?「いいね!」を求めあう承認願望の肥大化と、それはどう関わっているのか?また、その隘路からの出口はどこにあるのか?大好評ロングセラー『「個性」を煽られる子どもたち』『キャラ化する/される子どもたち』に続く待望の第三弾!

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  • 367.6-ドイ  300379245

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:371.45||D
    資料ID:95140413

  • 2014年6月初版
    土井隆義 著
    ==

    【以下、読書メモでーす】
    ・メビウスの輪
    ・コミュニケーションの同期性の過剰化
    ・つながり依存といじめ
     仲間はずれになりたくないから、いじめに加担する。
     人間関係を破壊するいじめではなく、維持するためのいじめ。
     「つながり過剰症候群」

    ・友人や仲間のこと
     「充実感を覚える」と「悩みや心配のもと」は
     2002年と比較して両方上昇

    ・「コミュニケーション能力」という言葉が
     頻繁にメディアに踊るようになったのは2004年から。
     日本の失業率が急激に悪化した時期と重なる。
     元々島国で、同質性の高い日本人が、
     価値観の多様化・自由化を迎えて、「分かりあうこと」へのコストが
     高まってきた。それは、アメリカのような国家には当たり前のことだが、
     日本人にとっては、一大転換だった。

    ・かつて、若者間のコミュニケーションを円滑化する潤滑油の大きなものとして、
     「大人社会への敵意」があった。生きづらさやもどかしさの源泉を大人たちに見いだしてた。
     しかし、大人も子供と同質化し、友達親子が増える中で、
     同世代間のコミュニケーションにおける「いじり」「いじめ」に
     潤滑油を求めるようになった。
     大人という共通の敵、がいなくなった。

    ・ベネッセ教育総合研究所の2005年の調査
     「幼児の生活アンケート調査」
     親が子供に期待すること
     1位 友人を大切にする人
     2位 他人に迷惑をかけない人
     3位 ジブンの家族を大切にする人
     ⇒どれも人間関係にまつわることがら
     「社会のために尽くす人」は圧倒的に少ない。

    ・インフラ友だち

    ・承認の耐えられない軽さ
     親や先生との関係が摩擦のない友達のようになった今、
     「重み」のある人間関係がなくなりつつある。
     一見、承認願望を手軽に満たしやすくなったと思われがちだが、
     その承認は、圧倒的に軽い。
     本当にその人の安心感や自信につながるような、
     間違いなく信じられる承認を下せるほどの、険しい人間関係を
     今の若い人は望んでいない。だから、本来的に欲している
     「真の重い承認」が得られていない。
     イツメンはいても、心友はいない。

    ・キャラ立ちは真の自分発の個性にはならない。
     キャラとはあくまでも、特定のコミュニティにおける、
     役割分担の中で、空いたピースによってきまる。
     「キャラかぶり」は象徴的な言葉。
     各自が呈示するキャラはあくまで予定調和の範囲内で
     割り当てられたものでなければならない。
     キャラ化された人間関係では、その安定感が確保されやすいのとは裏腹に、
     そこにいるのがほかならぬ自分自身だという確信が揺らぎやすくなります。
     キャラ疲れ、の根底にあるのはこの不安だと思う。

    ・「安心」は得やすくて「不満」は少なくても、「自信」は得づらい
     だから結局「不安」から逃れられない。

  • SNSやいじめがなぜ蔓延するのか。
    現代の子どもたちが置かれている状況を、研究者の目で解説してくれています。

    単純に、ネットが悪い、親のしつけがなっていない、という話しではないのですね。

    社会の成熟、人間関係のパーソナル化、フラット化する社会、コミュニケーション力を求める危険性

    この本から、考える種をたくさんいただきました。

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