火山と原発――最悪のシナリオを考える (岩波ブックレット)

著者 : 古儀君男
  • 岩波書店 (2015年2月5日発売)
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  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002709192

作品紹介

御嶽山の噴火は、日本全国に戦慄をもたらした。しかし、それよりはるかに多量の噴出物をもたらす「超巨大噴火」が、この日本で起こるおそれも十分にある。もし九州で起こったら、火砕流や大量の火山灰は川内原発、ひいては日本中の原発に何をもたらすのか-。火山の基礎から解説し、絶望的なシナリオを直視する。

火山と原発――最悪のシナリオを考える (岩波ブックレット)の感想・レビュー・書評

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  • 火山と原発の関係について述べている。問題は火山灰ということなのである。

  • 超巨大噴火は、地震や津波よりはるかに恐ろしいとわかった。火山灰10cmで日本は住める場所がなくなり、原発は止めるすべがなく燃料棒プールの冷却もできずすべて暴走、爆発する。日本は何万年も住めない土地になり、世界中が放射能で汚染される。今の日本の九州のカルデラで超巨大噴火が起これば、地球が滅ぶ。

  • 『破局噴火』『死都日本』からの流れ。

    大地震、大津波も怖いが、大噴火はさらに怖い。

  • 日本は、世界の0.3%の土地に世界の火山の7%が集中する火山大国なのだそうだ。
    川内原発の半径160km圏内には14の活火山がある。
    そんな場所に住む以上、火山があることを前提にして国を設計しなくちゃいけないよね。
    ということで、「もし原発の近くで火山が大噴火したら」の最悪のケースをシュミレーションしてみたブックレット。

    火山学者の本らしくほぼ火山の本。
    私はあまり火山や噴火について知らないので、前半は原発をすっかり忘れて、知る楽しみを満喫した。
    ヒト遺伝子の研究とシラミ研究と地層の研究から得た知見で衣服の発明年代を推定するとか、学術ってすごい。
    知識と知識がつながるとおもしろいことができる。

    火山の仕組みや噴火の被害の説明がしっかりしているだけに、原発の話はとってつけたような印象がある。
    こんな大噴火が起きた時点でもう無理だろと思考停止したくなるせいもあるけど。
    それでも、甚大な自然災害に原発事故がかさなると焼け石に水をかけることすらできなくなるから対策を考えなければいけないのはたしかだ。

    「津波がきたらどうするの?」「こないからだいじょうぶ」
    で、ああなった福島の事故を受けて対策を考えるはずの規制委員会が
    「噴火がきたらどうするの?」「こないからだいじょうぶ」
    をやっているのは恐ろしい。


    最後の方に、放射能と火山灰が重なると不毛地帯になってしまうというような記述があった。
    この書き方はフェアじゃない。
    九州の初期縄文文化を壊滅させたときの噴火では、降りつもった酸性の火山灰によって森が枯れ、再生に数百年を要したという。
    それは噴火の影響で森が死ぬということだ。
    『チェルノブイリの森』では、放射能より有害な人間がいなくなって豊かになった森が描かれていた。
    放射能の影響と火山灰の影響を混同させる(混同している?)ような部分があるのはひっかかる。

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