分断社会・日本 なぜ私たちは引き裂かれるのか (岩波ブックレット 952)

  • 岩波書店 (2016年6月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (88ページ) / ISBN・EAN: 9784002709529

みんなの感想まとめ

分断社会の現状を多角的に考察する本書は、経済的格差や新自由主義の影響がもたらす社会の分断を鋭く分析しています。特に、自己保身の道を選ぶのか、互いの違いを認め合いながら共に進む道を模索するのかという問い...

感想・レビュー・書評

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  • 2022.18
    ・経済的な失敗者を道徳的な敗北者と見做してしまった。
    ・「自助」を基本とした救済制度が分断を生んだ。
    ・政治にできることは「分断」を可視化し、政治的な的な回路を与えること

  • 格差や右傾化、新自由主義など様々な潮流によってグローバル社会の反動が分断社会を生み出している。ならば私たちはこのまま突き進んで "自己保身" に徹すればいいのか、それとも互いの "違い" を認めつつ手を取り合っていく術を模索していくのか。"みんな同じじゃなきゃダメだ" というスローガンは理想郷ではなく全体主義へと誘われてしまう。本当の平等は "違い" を "良否" や "優劣" で判断しないで包摂する社会にある。いわば多様性が最もしっくりくる。

  • 様々な視点から分断について考察した5つの論文から構成されている。

    特に吉田徹氏による日本の政治に関する論文が興味深かった。有権者が重視する価値観や対立軸が変化していくにつれて、政策における対立軸が変化していく。55年体制の崩壊や選挙制度改革、2009年の政権交代などの出来事を分断という視点で見つめなおしていく、有益な論文だった。

    ジャーナリストの津田大介氏による固定化され想像力を失った日本社会に対する批判も、合点がいくものだった。日本の「臭い物に蓋をする」という価値観が政治の領域でも悪しき風習を残している。民主主義社会における政策決定過程での記録の重要性を再認識した。

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著者プロフィール

井手 英策(いで・えいさく):1972年、久留米市生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て現在、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政社会学。著書に『ベーシックサービス――「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」の社会』(小学館新書)、『幸福の増税論――財政はだれのために』(岩波新書)、『欲望の経済を終わらせる』(インターナショナル新書)、『ふつうに生きるって何?――小学生の僕が考えたみんなの幸せ』(毎日新聞出版)、『18歳からの格差論――日本に本当に必要なもの』(東洋経済新報社)など、共著に『ソーシャルワーカー――「身近」を革命する人たち』(ちくま新書)、『分断社会を終わらせる――「だれもが受益者」という財政戦略』(筑摩選書)など。2015年大佛次郎論壇賞、2016年慶応義塾賞をそれぞれ受賞。

「2025年 『令和ファシズム論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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