地域の食をブランドにする!――食のテキストを作ろう (岩波ブックレット)

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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002709888

感想・レビュー・書評

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  • 1.なぜ、農業界のブランド化が失敗しやすいのか、昔考えたことがありますが、再び考えてみようと思いました。

    2.日本の農業のブランド化はあまりうまくいきません。その理由としては、供給側が消費側の事情をあまりに把握していないことが問題だと本書で述べております。例えば、POPを作るにしても「地域限定」と書いたり、「ジャムしか知らないからジャムを売る」という供給者都合で物事を判断し、事業が進んだ結果失敗してしまいます。本書では、このような歴史を簡潔に述べ、今とこれからに必要な農業のブランド化について述べています。

    3.第一次産業は独特の文化が構築されている産業です。いわゆる職人気質が強すぎることと、食べ物はなくならないという思いから、消費者のことを考えない商品づくりがされてしまいます。この理由としては「消費者との距離が遠すぎること」にあります。第一次産業の従事者はコミュニティの幅が非常に狭く、地域内でのつながりが強いという特徴があります。これにより、新しいものを取り入れる習慣がどの産業よりも遅くなり、変わらないことが日常となります。今でこそ、若い農家さんや元々先進的であった農家さんが自立できる環境ができてますが、まだまだ個人の力を強くしなくてはいけません。そして、そのためには変化に対応するしかありません。自然相手ということもあり、1日単位で変えることは不可能ですが、自身のマインドを変化させることはできるため、私に何ができるだろうか、どうやって所得アップに繋げようか、もう少し生産者に寄り添って考えていこうと思います。

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著者プロフィール

1952年佐賀県唐津市生まれ。食総合プロデユーサー。食育や観光事業のワークショップのプラニングから、ツアーへの展開、公開授業、幼稚園から大学まで各学校での食の講師なども手がける。北海道から沖縄まで全国の農村や町など700カ所を自ら巡る。著書に『創造的な食育ワークショップ』『本物を伝える 日本のスローフード』(岩波書店)、『ゆらしぃ島のスローライフ』『メダカが田んぼに帰った日』(学習研究社)、『子どもに伝えたい本物の食』(NTT出版)、『フードクライシス 食が危ない!』(ディスカヴァー21)など多数。

「2008年 『給食で育つ賢い子ども』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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