日本人の歴史認識と東京裁判 (岩波ブックレット)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002710075

作品紹介・あらすじ

安楽死・尊厳死をめぐる議論はなぜ混乱するのか? 知っておくべき歴史や背景,言葉のからくりを指摘し,その議論が陥りやすい落とし穴を明らかにする.「よい死」を語る前に「よい生」を,人間らしい尊厳ある生を追求する道筋を考える.

感想・レビュー・書評

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  • 分かりやすく基本としてよくまとまっている良書。最近よく聞くWGPにも触れられていた。ここから学びを深めていきたい。

  • 対日心理作戦〜元々「反米」は1943年〜終戦まで
     ■軍国主義批判
     ■天皇は犠牲者

    東京裁判は日米合作
    「開戦」に対する責任より「敗戦」に導いた責任を問う視線を向けた。

    東京裁判史観(戦後レジーム)からの脱却はアメリカ批判に帰着する。

  • 江藤淳の罪深さ…

  • 映画『東京裁判』という277分の大作がある。
    これは、純粋にドキュメンタリーで、その映像は実際の裁判記録の映像からなる。
    とても貴重な映像だが、予備知識が必要だ。
    そこで、このブックレットが頼りになる。
    長い映画が現代に伝えるものは、多くの事実であり、それを受けとめるためには、いくつかの書籍が必要だ。

  • 戦前からのアメリカへの憧憬、戦中のアメリカ批判、そして戦後の主に東京裁判を通じたアメリカとの連携と、日本関係のストーリーを学べた。歴史修正主義や東京裁判史観克服論も、アメリカに行きついてしまうほど。そして一般国民の東京裁判の忘却。コンパクトに流れが学べる本で、口調もそのままに久々に先生の講義を受けているようでした。

  • 第1章 東京裁判前史
    第2章 東京裁判について
    第3章 忘却と想起

    著者:吉田裕(1954-、入間市、日本史)

  • 東京裁判は米国が一方的に日本を裁いたのではなく、日米合作の側面があった。日米が水面下で連携し、全責任を軍部(特に陸軍)に押し付け、天皇を免責した。東京裁判は米国主導。「東京裁判史観」「自虐史観」批判は米国批判に帰着するという、自民政権に不都合な事実も指摘。

  • 公判経過やウォー・ギルト・プログラムなどについての最新の研究動向も触れらていて、役に立つ小冊子。靖国神社が地盤沈下していることもよく分かった。

    また、東京裁判の前史として戦前の対外強硬派運動(対外硬)の中心は反英であり、米国にはむしろ親近感が強かったことが強調されている。この指摘自体はそうなのだろうが、戦前の親米感が東京裁判と具体的にどう繋がっているのかは、もっと説明があると嬉しい。

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著者プロフィール

吉田 裕(よしだ・ゆたか)
東京理科大学准教授。専門はカリブ文学及び思想、文化研究。著書に『持たざる者たちの文学史 帝国と群衆の近代』(月曜社)。訳書にノーム・チョムスキー『複雑化する世界、単純化する欲望 核戦争と破滅に向かう環境世界』(花伝社)、ニコラス・ロイル『デリダと文学』(共訳、月曜社)、ポール・ビュール『革命の芸術家 C・L・R・ジェームズの肖像』(共訳、こぶし書房)、ジョージ・ラミング『私の肌の砦のなかで』(月曜社)、スチュアート・ホール、ビル・シュワルツ『親密なるよそ者』(人文書院)など。

「2023年 『アンカット・ファンク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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