古今和歌集 (岩波文庫)

著者 : 佐伯梅友
  • 岩波書店 (1981年1月16日発売)
3.59
  • (17)
  • (16)
  • (52)
  • (0)
  • (0)
  • 273人登録
  • 22レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003001219

作品紹介

紀貫之ら4人に勅撰和歌集作成の命が下ったのは905(延喜5)年のことであった。『万葉集』以後、公けの席での漢詩文隆盛の中で、はじめて「やまとうた」を選ぶ貫之たちの喜びは大きかったに違いない。10年の歳月をかけ古今の和歌を精選して成った。作風は万葉風にくらべ理知的・内省的で技巧に富み、後世に絶大な影響を与えた。

古今和歌集 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • どういう縁で読もうと思ったかはっきり覚えていない。短歌というその起こりというか、どういう所で、何を感じていたのか、制限された世界を感じてみたい、そういうのがあったのかもしれない。
    紀貫之らがやったこの業績というのは、たぶん、その後の短歌という表現形式の方向を決める大きな一助となったのは確かなようだ。
    万葉集以降、流れる時の中で、忘れ去られ、隅に追いやられてしまった短歌というものの可能性を見いだし、方向性をもって歌を集め、その意味を論じたというのは、それほどに歌というものを大切にし口ずさんできたからだと思う。
    象徴的なことばの数々。序詞や枕詞は決して意味のないそういうものではない。意味から別れてしまう前の音が、それを聞くひとにイメージを呼び起こさせてくれるのだ。静寂の音が響き渡る、そんな歌であふれている。
    テーマ別にみると、歌と生活リズムが非常に近いものであることが感じられる。春や秋の色彩に心動かされ、ひととの出会い・別れに一喜一憂し、喜び、悲しみ、恨み、時に怒り、そんなたえずうつろう心の動きを、その場その場で31文字に止めておく、そんな感じがする。広く等身大で生きて感じている、そういう感じ。
    石川や折口の中にある自分という存在が、驚くほど溶けだしている。俵万智のような閉ざされた生活空間ではなく、巡り巡る、けれど決して同じではない、季節のうつろいが息づいている。

  • 紀貫之ら4人に勅撰和歌集作成の命が下ったのは 905(延喜5)年のことであった。『万葉集』以後、 公けの席での漢詩文隆盛の中で、はじめて「やま とうた」を選ぶ貫之たちの喜びは大きかったに違 いない。10年の歳月をかけ古今の和歌を精選して 成った。作風は万葉風にくらべ理知的・内省的で 技巧に富み、後世に絶大な影響を与えた。

  •  

     
    (20141231)
     

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー「ブックサロン」で登場。

    坂東眞理子さんの人生を変えた一冊。

    「いわば、日本美のスタンダードを確立した歌集だというふうに思っているんです。この中に貫いてる美意識というのは、これが正しくて、これが間違ってる。正しいものは永遠に正しいっていうふうな、がん!とした価値観じゃなくて、本当に憧れていた人と実際に恋仲になって燃ゆるような恋をした人でも別れなければならない、というような変化。常ならぬもの。」(坂東眞理子さん)



    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe

  • 授業でやらなかったところもいつかちゃんと読みたい・・・

  • 国歌の原型も収められている。
    正直言ってあまりわからなかった。
    時間をおいて読み返そう。

  • 11月1日は「古典の日」だという。

    「やまと歌は人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれるける。世の中にある人、ことわざ繁きものなれば、心に思ふことを、見るもの、聞くものにつけて、言い出だせるなり」
    あまりにも有名な紀貫之の仮名序の書き出しです。

    とにかく「古今和歌集」「源氏物語」が日本文学の根っこであることは定説でしょう。

    おもしろいのは、文学の免許皆伝を受け継ぐのが「古今伝授」という儀式、あまりに日本的ですがまあ家元制度みたいです、あくまで実力継承ということで。

    東常縁から宗祇へ、三条西実隆から細川幽斉、松永貞徳から北村季吟、そして最後が柳沢吉保へ、ただしこれは民間伝承。

    わたしは、三条西実隆は伝統の絶えるのを恐れて本筋は宮中で継承され、さいわい伝統は明治以後も続き、現在でも皇室、宮内庁でその伝統は絶えていないのではないかと思っています。歴代陛下御歌のみやびな調べはその影響だと考えています。そのあたりの経過を宮内庁式部方が披露していただけるといいのですが、おそれおおいことではあります。

  • かねてより風に先立つ波なれや あふことなきにまだき立つらん(627)




    恋ひ恋ひてまれにこよひぞあふ坂の 木綿つけ鳥はなかずもあらなん(634)




    片糸をこなたかなたによりかけて あはずは何をたまのをにせん(483)




    さつきまつ花たちばなの香をかげば 昔の人の袖の香ぞする(139)




    たが里によがれをしてか 郭公 たゞこゝにしも寝たるこゑする(710)




    偽りのなき世なりせば いかばかり人の言の葉うれしからまし(712)




    忘れなん 我をうらむな 郭公人のあきにあはんともせず(719)




    恋しきに命をかふるものならば 死はやくぞあるべかりける(517)




    とぶ鳥のこゑもきこえぬ奥山の ふかき心を人は知らなん(535)




    心がへするものにもが 片恋はくるしきものと 人に知らせむ(540)




    春たてばきゆる氷の のこりなく 君が心はわれにとけなむ(542)




    今はとて君がかれなば 我がやどの花をばひとり見てやしのばん(800)




    今はこじと思ふものから わすれつゝ待たるゝ事の まだもやまぬか(774)




    こぬ人をまつ夕ぐれの秋風は いかに吹けばかわびしかるらむ(777)




    わが袖にまだき時雨のふりぬるは 君が心にあきやきぬらむ(763)




    形見こそ今はあたなれ これなくは 忘るゝ時もあらましものを(746)







    ---
    今も昔も
    誰かを想う気持ちは
    変わらない
    切ない気持ちは
    変わらない



    古今和歌集より






    またじっくり読み直そう(*´───`*)

  • やまとうたは 人のこころを種として 万の言の葉とぞなりにける

  • 是非、どんな人にも一度触れてもらいたい、心にとって大切なものが詰まってます!

全22件中 1 - 10件を表示

古今和歌集 (岩波文庫)のその他の作品

佐伯梅友の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヘルマン ヘッセ
三島 由紀夫
三島 由紀夫
遠藤 周作
アンブローズ ビ...
有効な右矢印 無効な右矢印

古今和歌集 (岩波文庫)に関連する談話室の質問

古今和歌集 (岩波文庫)に関連するまとめ

古今和歌集 (岩波文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする