うひ山ふみ,鈴屋答問録 (岩波文庫 黄 219-1)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003021910

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  • うひ山ふみと鈴屋答問録の2編の小著が収載されている。後者の鈴屋答問録は、宣長と関係者が問答をなすものだが、問い自体が私の関心から遠く離れ、問いに応じて宣長の返答もつまらないので、ほとんど読まずに終わりとした。一方、うひ山ふみは私の関心に直撃して非常に面白かったので、勢いよく一気に読んだ。内容は学びの心得で、儒学や仏教学を排斥する勢い甚だしいが、国学の教えに偏るとはいえ、その説くところは普遍性を持っている。例えば、自分の流派の考えをよしとして、他の流派はあまり考えもせずに悪いとするのは、頭が固いとか、あるいは、いにしへの歌人といえども、いい歌と悪い歌があり、よく見分ける眼を養い、いにしへの歌を盲信しないこととか、とるべき主張を宣長は展開していた。字句の細かい意味にこだわる学者としての宣長より、当時の批判も恐れず、大胆に説き起こす宣長が私は好ましく感じる。

  • 本居宣長が、国学の学び方、留意点を初心者向けに認めたもの。69歳のときに著したもので、興味深い。
    昭和9年出版の岩波文庫の一冊ですが、校訂こそあるものの注釈はありません。昔の知識人は、注釈なしでも十分楽しめたのでしょうか。

  • うひ山ふみ
    鈴屋答問録

    著者:本居宣長(1730-1801、松阪市、国学)
    校訂:村岡典嗣(1884-1946、東京、日本史)

  • 読了と書くはめでたき宣長の山すそ遊ぶうひの山ふみ

    古典を読みきったことは数冊しかない。
    うひの山ふみ、古学の入門書というべき書だが、宣長の人も見えてくるし、当時の歌の世界への憤りも見えてくる。
    また 後世の天皇崇拝の端緒もみてとれる。文庫で58ページ程度。

    この岩波の文庫では
    うひ山ふみと鈴屋答問集が併録されている。
    そのうちうひ山ふみを読了した。

  • 国学入門書。国学だけじゃなくて学問一般にいえる心構えが書いてあるので、特に大学生は読むべし読むべし。耳が痛くなるから。宣長の思想のエキスが凝縮されている。国学の初めの取っ掛かりにどうぞ。

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