近世風俗志 5: 守貞謾稿 (岩波文庫 黄 267-5)

  • 岩波書店
3.60
  • (3)
  • (0)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 54
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003026755

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 江戸時代の風俗史の基本文献「守貞謾稿」の翻刻。
    ・凡例
    巻之三十(傘・履) 後集巻之一(食類) 後集巻之二(雑劇 補)
    後集巻之五(遊戯 拾)欠 後集巻之三(駕車)
    後集巻之四(雑器および嚢)
    ・校註 ・<付録>固根辨 ・索引

    江戸時代の百科事典の如くの「守貞謾稿」の翻刻。
    当時の風俗や生活など多くの姿を図付きで紹介し、解説。
    傘・履は、身分等での様々な傘、番傘、蛇の目傘、日傘、
    両天傘、小児傘等、大傘の下での商売も。
    草履、雪踏、下駄、足駄、草履、足袋沓等、素材いろいろ。
    履物の多くは江戸から京坂へ漕し、販売していた。
    後集巻は補遺。
    食類は、膳と載せる食器類。飯、粥、雑炊、握飯。
    飯は京坂では昼、江戸では朝に炊く。
    冷飯は京坂では粥に、江戸では雑炊に。
    塩や味醤、醤油、酢などの調味料。酒と入れ物。
    料理関係、菓子類、茶、獣肉も。
    雑劇は、歌舞伎の興行の諸々、京坂の講釈場や江戸の与世。
    特に番附は挿絵が多くて楽しい。
    楊弓場や見世物、覗機関など。
    駕車は、牛車、輿、大名や貴人の乗り物、駕籠いろいろ。
    箱根山の山駕籠や代八車など。
    雑器および嚢は、挟箱、火燧嚢、烟草入、烟管、印籠など。
    <付録>固根辨は、当時の時勢の覚書。物価高や人払い法など。
    ふう~、全五巻を完読しました。
    漢字は難しかったですが案外と読み易く、面白かったです。
    記憶や資料、文献等を基にして綴られた内容は、
    江戸・京・大坂での違いが分かるのもありがたいし、
    江戸時代の中で、様々な違いがあるのも、興味深い。
    また挿絵も豊富で、北条泰時の酒器なんてのもありましたよ。

  • 著者喜田川守貞(1810-?)が天保八(1837)年に筆を起し30年間かけて書き上げた近世風俗史の基本文献.本巻には食べ物,食器,傘,履物,駕籠,芝居,劇場のことなどを記した巻之三十から後集巻之五までを収録.巻末に,幕末期の物価高騰を論じた『固根辨』と詳細な全巻索引を付す.図版多数.(全5冊完結)

全5件中 1 - 5件を表示

喜田川守貞の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジョナサン・スウ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×