真景累ケ淵 (岩波文庫)

著者 : 三遊亭円朝
  • 岩波書店 (2007年3月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (484ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003100325

作品紹介・あらすじ

「牡丹燈篭」と並ぶ円朝の代表作は、針医兼高利貸の皆川宗悦が酒乱の旗本深見新左衛門に殺されることに始まる、因果因縁が複雑に絡み合う怪談話。宗悦の娘園と豊志賀、深見の息子新五郎と新吉は互いに仇敵とも知らず情痴に狂い…。

真景累ケ淵 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • コワい。とっても。ものすごい、とはこのことだ。

  • 速記をもとにした長い長い戯曲。高座にかければ20時間ほどの長尺だろう。数世代にわたる因縁による連続殺人事件。ホラーやスリラーというよりサスペンスかピカレスクロマンに近いかな。登場人物は多いが何らかの縁によって結びついているため人間関係はそれほどややこしくない。やっぱこれは読むものではなく聴くものだろう。六代目三遊亭圓生の演じたものは音源があるから聴くことができる。蛇足だが、雲田はるこさんの昭和元禄落語心中の八雲は六代目圓生がモデルと思えてならない。

  • 落語のなかでも特に怪談物が好きなので一度読んでみようと思い購入。
    落語本を読むのは初めてだったというのと江戸っ子口調?に慣れないということで、最初はなんとなくリズム感をつかむのに苦労したが読み進めていくうちに慣れてきた。本音を言えば本編である累ヶ淵のお話をさきによみたかったのだけれど、本を見つけることができずこちらから読むことに。
    二代に渡るの因縁を中心とする怪談話ではあるが、どちらかというと怪談をバックグラウンドに据えた人情噺といった様子で所々で胸が熱くなる思いをしながら読むこともあり、新鮮な読書体験が得られた。
    ぜひ一度落語家の口から直に聞いてみたい。

  • 連綿と続く因縁話の、なさそうでありそうな感じがすごい。最後の仇討ちは退屈という理由から、現代の落語家はほとんど取り上げないらしい。退屈とする考えもわかるが「これがなければ噺が完結しない」という原作者の考えにも共感できるのでカットされるのはちょっと惜しい気がする。

  • <閲覧スタッフより>
    「落語」とは?
    江戸中期に始まった庶民的な話芸。 人情ものや怪談ものなど、様々なカテゴリがあり、噺の最後に「落ち」と呼ばれる結末がつくため、「落語」と言われます。 また、同じ噺でも噺家によって違ったりと、色々な楽しみ方があります。

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    所在記号:文庫||779.1||サエ
    資料番号:10180045
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  • 人の世の因果、業
    人情噺というより因果噺
    三遊派の真骨頂

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  • 因果。因縁。この言葉を今まであまりに軽くみていたように思う。事は、高利貸しの皆川宗悦が、客で旗本の深見新左衛門に殺されるところに端を発する。殺された宗悦の娘二人(園と豊志賀)と、殺した新左衛門の息子二人(新五郎と新吉)。この四人を軸に、事の発端の「因縁」が複雑に絡み合い「血」をめぐる怪談、敵討ち、殺し合いの話が繰り広げられる傑作長編。とにかく読み物として面白く、幕末の時代に21歳でこれだけを書き上げた円朝の才能に脱帽するしかない。読みやすいので、現代でももっと広く読まれてしかるべき作品だ。

  • 全97章という異様な長さの怪談噺。桂歌丸が全編を演じきった時が260分というからとても落語の長さじゃない壮大さ。この長い長い噺の中で語られるのは複雑に入り組んだ因果の糸。旗本が金貸しを斬り殺したところから始まる因果は、数十年の歳月をかけ何十人という人々を巻き込んで巡っていく。一般に言われているように子孫たちが不幸に陥っていく前半部が圧倒的に面白く、後半の仇討ちは少し冗長ではある。とはいえ読みきって全体像を掴んでこそわかる面白さがこの大作には確かにある。いつか生でみてみたいものです。

  • 幕末明治の頃の伝説的な落語家・・・
    三遊亭円朝の噺・・・
    元は落語の、と言ってボクは落語はちゃんと聞いたことないので円朝さんなんてまったく知らんかったけども・・・
    これ読んで思ったわけです・・・
    落語ちゃんと聞いてみてー・・・

    まぁ、それはそうとコレ・・・
    怪談噺・・・
    こういったの初めてだよー・・・
    結構な古典だしどうだろうなー?と思って読んでみたらさ・・・
    これがもうヤミツキ・・・
    一気に読んでしまったよー・・・

    タイトルは『しんけいかさねがふち』って読むわけだけど・・・
    最初は読み方も分からなかったわけだけど・・・
    文章も昔の言葉でして・・・
    皆さん江戸やら茨城の田舎の方言(?)で喋るから・・・
    こりゃあ読めるかなと不安だったわけだけど・・・
    さすが落語・・・
    たいてい会話だから思いのほかでスラスラ読めちゃう・・・
    直ぐ慣れるし、テンポも良くって、却って雰囲気があってイイもんだね・・・

    怪談なんで幽霊が出たりするんですが・・・
    怨念ですね・・・
    これが纏わり憑いて・・・
    様々な人の人生が狂っちゃう・・・
    いろんな人のいろんな因縁が絡まってスッゲーどろどろ・・・
    こんなになります?ってくらいどろどろ・・・
    でも幽霊とか怨念とかが怖いんじゃなくて・・・
    そういうんじゃなくて・・・
    やっぱり怖いのは人間さまそのもの・・・
    業?性?ってヤツですかね・・・
    今の世も変わらない・・・
    お決まりの酒、銭(金)、色(恋)・・・
    いやー、これらでもって狂っちゃう・・・
    そして、幽霊やら怨念やらが現れる・・・
    狂うと言うと大げさか・・・
    変わっちゃう・・・
    そうつまり、誰にでもあり得ること・・・
    ってーことは、読んだボクも登場人物になりうるわけだ・・・
    げー、こえー・・・
    いろんな因縁が絡まりあって最後に一気に解れて行くサマは今でも通じる面白さだと思う・・・
    えー、マジか!?という因縁よ・・・
    おー、思い出しただけでもコワ・・・
    コワ面白い・・・

    古臭いストーリーだけども・・・
    古臭すぎるから逆に新鮮・・・
    なもんでハマっちゃったら一気に読めちゃうはず・・・

    前半だけ超ザックリ言うと・・・
    お侍で酒癖がチョー悪い深見新左衛門が、まさに酒に酔って・・・
    町の鍼医で金貸しもやってる皆川宗悦を殺しちゃい・・・
    その怨念が発動・・・
    新左衛門の長男の新五郎と次男の新吉・・・
    宗悦の長女の志賀と次女の園・・・
    ひょんなことからその子らが出会って、恋をして・・・
    ジョジョかと見紛うばかりの世代を超えた因縁ストーリーが始まる・・・
    幽霊はあくまでイイ具合に利くスパイス・・・
    絶妙ですが・・・
    ハイパーな因縁ストーリーこそが真髄・・・
    なんて因果な話でしょうか・・・
    おー、コワ・・・
    おー、オススメ・・・

    累ヶ淵行ってみてぇ・・・

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