- 岩波書店 (1969年11月17日発売)
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感想 : 5件
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Amazon.co.jp ・本 (220ページ) / ISBN・EAN: 9784003100547
感想・レビュー・書評
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再読。文学を志して上京してきた青年・小泉純一くんは、資産家の一人息子なので経済的には困っておらず、しかも美少年。下宿の近所の娘さん、文学者の未亡人、芸者、旅館の女中さんにいたるまで、純一青年に好意を示す女性が多数現れるけれど、当人は草食系というか、でも自意識過剰、ウィタ・セクスアリスの系譜に連なる童貞こじらせ男子。
漱石や鴎外自身のパロディと思しき作家が登場したり、純一青年がユイスマンスの「彼方」について語ったり、細部が面白い。あと純一青年が女性からだけでなく男性からもモテてしまうあたりも鴎外っぽい。昨今は娘の茉莉が、BLの元祖などと言われがちだけど、その土壌って実は父・鴎外にあったんじゃないかとふと思いました(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鴎外の歴史小説への移行の鍵となる作品。
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過渡期の小品、という感じはする。話の筋自体はちょっととりとめない感じで退屈なとこもあったけど、考察部分はところどころ興味が刺激されるところもあり。純一さんが小説を書くことに関して色々考えることとか、大村さんの個人主義に関する議論とか。
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訳注が欲しかった。いつか時間のある時にフランス語辞書を片手に再読したい。しかし主人公純一はとても魅力的なキャラクター。大村も然り。そしてこの作品では鴎外自身の葛藤やら懊悩やらを感じることができる、とわたしは思う。
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色々と物語の種が振りまいてあるのですが、(お雪さん・お絹さん・大村君が同性愛を持ち出すとこetc)それらは芽を出さなかったのが不思議な感じです。そして、最後に主人公がたどり着くのは「伝説に取材した小説を書こう!」…少し戸惑ったりしながら、辞書をひきつつ読み終えました。たぶんもう一回読まないと判りません。
著者プロフィール
森鷗外の作品
