坊っちゃん (岩波文庫 緑 10-3)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003101032

感想・レビュー・書評

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  • 道後温泉に行ったので読みたくなった。
    子どもの頃読んだ時きりなので、単に面白い記憶しかなかったが、改めて読むと奥の深い話だった。

    正義感の強い単純で一本気な「坊ちゃん」、社会に出て、正義を通したようで教職員間では孤立、結局のところ解決策は暴力で、教師という高給な職を辞めた。
    社会に適応できない男の話、世の不条理を書いた物なのか。

  • 子どもの頃読んだっきりだったが、この年になって再読してみると、おもしろさが感じられて、ぐいぐい読み進めることができた。
    特にイナゴ事件はおもしろい。これは時代を超えた学校っていう舞台で起こる教師と生徒のやりとりだとすると、坊ちゃんの論理と生徒の論理がそれぞれかみ合ってないからおもしろい。団子、天ぷらの話しかり。色が落ちる風呂に持って行く紅のタオルの話もおもしろい。
    東京と地方との違いが際立って書かれているのも興味深い。方言の世界がとても豊かに、キャラクターを作り出している。東京ならこうだ、と比べて、考えてしまう坊っちゃんに、同じような理由付けをしたことがあった自分を重ねてしまう。東京に帰ってからは地方の豊かさの方がすごいと思うんだけど。清は最後に少しだけ坊っちゃんと暮らせて良かったなぁ。
    便所に落としたお札の話はリアルに臭いが感じられ…(苦笑)。

    とにもかくにも、言葉の並び方にリズムがあり、落語を聞いているようなおもしろさがある。比喩も多用されていて、これまたおもしろい。

  • まあ、明治時代のライトノベルだな。面白く痛快であるが、それだけかな。

  • 間違った要約なんかもよく見るけど、くれぐれも坊っちゃんとマドンナのラブストーリーではない。『ライク・ア・バージン』は巨根の男とセックスするヤリマンの歌だとタランティーノが言っていた。

  • 登場人物の個性が明快であり、感情移入しやすい作品だった。
    この程度であれば、現代語訳はもちろん必要なかったが、解説は重宝した。自分のような「日本史がからきし」という者にはありがたかった。
    作品について言えば、わかりやすい反面、読み取れる悲しさが際立った。敗れた坊ちゃん達、そして清の死。サクサクとストーリーが進む分、その悲しい現実が妙に悲しかった。

  • 実は赤シャツこそが「坊ちゃん」だった。って解釈もあるらしいけれど、そもそも主人公が「坊ちゃん」っていうのもよくわからん。坊ちゃん=正直で世渡り下手ってこと?

  • 実際に読んだのは青空文庫。日本人のくせに夏目漱石を殆ど読んだことがないので危機感を覚えて。
    まっすぐな性格の主人公が、汚い大人たちと戦う痛快で爽やかな話、・・・ではないよな?
    主人公がバカで粗暴すぎで不快なんですけど。延々周りを見下して悪口を言い散らして、どんだけお前は偉いんだ、という。まあそれでもバカで空気読めないところがおもしろいといえばおもしろいけど・・・。

  • 坊ちゃんの性格が単純ながらもまっすぐでひたむきで、共感できる部分があった。
    読み終わった後は、爽快感が感じられる作品だった。

  • もっさんに借りた

    読むのに時間がかかった
    すらすら読めなかった

  • 声に出して笑った日本文学、面白い!

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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