三四郎 (岩波文庫)

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レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003101063

感想・レビュー・書評

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  • 迷える仔羊。ストレイシープ。
    何度も繰り返されるこの言葉が頭の中で、点滅を繰り返している。登場人物にご親切に心中を語らせるのではなく、その些細な行動で心を描き出す手腕に、この作品の魅力があると思う。
    あとは、ロマンという言葉じゃ物足りない、この時代の艶かしさ!
    文豪はやはり文豪。平伏しきり。

  • てっきり姿三四郎の話だと思っていたのですが、全く違ったんですね。恥ずかしい。

    物語は純粋な三四郎の心の動き襞を克明に描写しながら進む。現代では、こんな恋愛あり得るのかと思うところは多々あるが、案外変わってないかなと思うところもある。なんだか愛おしく見守ってあげたい気持ちになりました。

  • 柔道の話と思ったが全然違った。それは黒澤明だな。なぜ名古屋で四日市妻とやらなかった。後悔しているだろう、三四郎よ!

  • 青空文庫で読了。最後に読んだのは小学生だったのでほんと久しぶり。こんなの、小学生に分かるわけないよね。切ない話です、、

  • 終盤の広田先生との会話に出てきたよりも、どこにでもある話し。
    それを、第三者の語り口だけれど、徹底して三四郎の視点で書かれている。今の時代でも飛ばさずに読める。

    少し、森見登美彦を思い出した。これを下地にしているのかしらん。


    気にいったトコ
    「君、不二山を翻訳して見たことがありますか」と意外な質問を放たれた。
    「翻訳とは……」
    「自然を翻訳すると、みんな人間に化けてしまうから面白い。崇高だとか、偉大だとか、雄壮だとか」
    三四郎は翻訳の意味を了した。
    「みんな人格上の言葉になる。人格上の言葉に翻訳できない輩は、自然が毛ほども人格上の感化を与えていない」

  • 上京したての三四郎は、
    まだ自分のことばを持っていない。
    気持ちをうまくことばにできない。
    まわりの与次郎や広田先生みたいに、
    気のきいたことひとついえない。
    その、ことばにできない部分が新鮮で、
    上京したての気持ちがフラッシュバック。
    ヘタなことをいうより、
    黙っている三四郎がよかった。
    ことばはほとんどなくても、
    美弥子と通じ合う瞬間があって、
    その瞬間が、肖像画みたいに、
    三四郎の中に残っている。

    ○ヘリオトロープの瓶。四丁目の夕暮。ストレイシープ。ストレイシープ。空には高い日が明かに懸る。

    ことばにも、かたちにもならない、
    淡い恋の気持ちに浸される、いい本だ。
    与次郎くんの胡散臭さや、
    広田先生の厚い人物像、
    そんなに出てこないのに存在感のある美弥子。
    三四郎のほかの登場人物も味わい深い。

  • 純文学って難しいって言う印象だか、普通の小説みたいにスラスラ読めた!

  • 高校生当時は何が面白いのかわからなかったが、それも無理はない。低回家という言葉が気に入った。

  • 高校の授業でこころをやって以来2作目の夏目漱石。ストーリーをなぞるだけでは漱石の伝えたいことを汲み取ることができないのだろうなと思いながらも、隠されたメッセージを受け取ることは難しかった。解説を読んで、近代以降の自我を持つようになった女性との恋愛をどうするべきか示唆しているのだとわかった。
    三四郎の平凡であるが故の魅力は読みながらも感じていた。
    時間を置いてからもう一度読めばまた新たな発見がありそうだと感じた。

  • 熊本から東京に出てきた平凡な大学生、三四郎の物語。大学、東京、女性など様々なものに巻きこまれていく。いろんな対比があるなぁと思う。何回か読んでるけどあまり深く読めている気がしない…迷羊、迷羊……

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著者プロフィール

明治、大正時代の小説家、英文学者。1867年、江戸(東京都)に生まれる。愛媛県松山で教師をしたのち、イギリスに留学。帰国後、執筆活動を始める。『吾輩は猫である』『三四郎』『こころ』など作品多数。

「2017年 『坊っちゃん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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