本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784003101339
みんなの感想まとめ
多様な感情と深い思索が織りなす短歌の世界が魅力的な作品です。特に、病に苦しむ中での率直な心情や、空想の中での自由な表現が印象的で、読者は子規の人間性に強く惹かれます。例えば、エヴェレストに登るという大...
感想・レビュー・書評
-
子規のこと心から敬愛してるんだけど、実のところ写生がよく分からない。私は彼の短歌のうちでも写生らしくない歌、それも「足たたば」と「われは」の連作がすげえ好きなのだ。もはや子規の短歌が好きと言っていいのかどうかも分からないが、これらの歌からは病中の子規の率直で衒いのないところがひしひしと感じられて、読んでるともう、のぼさーーーん!ってなる。
たとえば『足たたば北インヂアのヒマラヤのエヴェレストなる雪くはましを』という歌、重い病気になったときせめてもう一度だけでも故郷の野山の土を踏みたいとかならよくある話、元気なときにできていたことをまたできたらっていう望みはわかる、でも子規居士エヴェレスト登ったことないだろう、そもそも他の健康な日本人たちだってエヴェレストなんて一生目にしないまま死ぬんだよ、それをまあさらっと世界最高峰に到達してあまつさえそこに積もる雪を食ってみたいなどと嘯く、まったくぶっとんだ人間だ、見上げたもんだ、そんな子規が私はほんとに好きなのです。
どんなことも歌の上で想像するだけなら誰だってできるだろうと思われるかもしれないが、試みに何年も布団に縛り付けられてみるといい。身体の不自由の中で精神を自由に保つことは非常に困難であると私は知ったので、彼への尊敬の念はいや増すばかりである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
瓶にさす藤の花ぶさみじかければたたみの上にとどかざりけり (明34)
「竹乃里歌」を底本とし、編年で、題・詞書とともに840首が掲載されています。
藤の花の歌の詞書を読みたくて、古書店の文庫本の棚から見つけ出してもとめました。 -
『歌よみに与ふる書』と同時に、子規の歌作を感じたいと思った。けれど、着眼点の面白いのはたいてい即興らしい。『万葉集』をことごとく自分の言語の一部としているようなのは察せられるけれど、見ているものが近代的なためか、迫力は劣る気がする。なぜその景物を観ているか、の理解もしてみようと思う。語気は強いな、と思った。
でも、気に入ったのは根岸に住む頃の歌。
隣にも豆腐の煮ゆる音すなり根岸の里の五月雨の頃
くつくつ立てるあたたかい「音」を洞察的にとらえる思考と、「五月雨の頃」といういかにもさらさら流れて軒を騒がせる初夏の訪れが生ぬるい感じで、なんだか蒸すなあという気持ちを想像した。
一端積読。 -
正岡子規の歌は写生を基本としており、自然の花々、鳥、風景を自由に歌っている。宿痾の病と闘い、その苦闘の跡はこのような歌に残されている。
春雨のけならべ降れば葉がくれに黄色乏しき山吹の花 -
1882(明治15)年から1902(明治35)年にかけての子規の短歌ばかりを集めたもの。
どれも完全に古語の作品で、最近は古文の学参も買って再勉強を始めたものの、私にはまだまだ難しかった。古語辞典も引きながら読んだが、それでもよく分からない箇所が多い。和歌は他のジャンルでは使われないような語彙が使用されるという伝統があるそうで、これに取り組むには、まずはちゃんと注釈・現代語訳・講釈のついた万葉集辺りに真剣に取り組んで古語に慣れる必要があるようだ。
そんな感じで本書は鑑賞するには、無学な私にとって難しかったが、こんど子規の歌論なんかも読んでおきたいと思う。 -
岩波文庫から改版されたので、買って持ち歩いています。
コンパクトかつ読みやすい!
子規と言えば俳句と言う風潮あるものの、正直虚子選の句集よりもこっちの土屋文明選の歌集の方が子規の優しさ溢れる作品が沢山載っている気がします(個人の感想です) -
山吹、牡丹、梅など草花の歌が多いのは、先生が病床から、ずっと庭を眺めていたからだろうか。
-
著者:正岡子規(1867-1902、松山市、俳人)
編者:土屋文明(1890-1990、高崎市、歌人) -
生活の楽しさが伝わってくる。
-
いいものが多い。
親近感がある。 -
写生的な歌が多いので比較的読みやすいと思う。侘び寂びとはこういうもんなんだろうな、とは思うけれど、まだまだそれを理解するに至っていないことを実感。
-
彼の感性が沁みるようになるには、もっと年齢を重ねなきゃいけないかなぁとおもった。
我昔住みにし跡を尋ぬれば桜茂りて人老いにけり(明治31)
一桶の水うちやめばほろほろと露の玉散る秋草の花(同)
芋坂の団子売る店にぎはひて団子くふ人団子もむ人(明治32)
旅にして仏つくりが花売にこひこがれしといふ物語(明治32)
古里の御寺見めぐる永き日の菜の花 -
俳句に比べ技巧的な短歌はちょっと苦手。子規の歌は写生的なものが多いのですんなりと読めた。
この本が好きな人におすすめの本
土屋文明の作品
本棚登録 :
感想 :
