金色夜叉 上 (岩波文庫 緑14-1)

  • 岩波書店 (2003年5月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (350ページ) / ISBN・EAN: 9784003101414

作品紹介・あらすじ

金の誘惑にひかれた婚約者に裏切られた主人公は、金力の鬼、金色夜叉となって社会に報復するが、心は充たされない-尾崎紅葉(1868-1903)の代表作『金色夜叉』は、毎朝の新聞の配達を待ちかねる読者の絶大な支持を受けて、明治30年1月1日から5年以上にわたって、断続的に『読売新聞』に連載された。解説=杉本秀太郎

みんなの感想まとめ

物語は、貫一と宮の複雑な関係を描きながら、愛と裏切り、自己満足の葛藤をテーマにしています。前編はテンポよく進み、特に宮の行動に対する読者の反応が印象的です。彼女の選択やその後の行動に対する疑問や怒りが...

感想・レビュー・書評

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  • 近代文学のおもしろきところ、ご都合主義だが目が離せぬ。

  • 前編はテンポが良くて面白かった
    宮はなんで貫一を捨てたんだろ...しかも後から罪悪感抱いて自己満足から貫一の生活を助けようとするのめちゃくちゃ面倒臭い女だと思った
    宮の両親もなんか腹立つ
    貫一が可哀想だなってなった

  • 鏡花愛読中級(は自負したい)者の初紅葉。
    描写の明かさは似ながら、鏡花よりはるかに豪胆に感ぜられる文章だった。
    さて。主人公貫一は、養い親に裏切られたか。恋人・宮に裏切られたか。一感想だが、私は違うと思う。
    孤児になりながら、亡父に恩があるからと養い親に育ててもらった。一人娘を嫁させて家督を継がせる約束をもらった。その一人娘こそ心身共に清く美しい宮――
    貫一は恐らく、この世にまだ救いがあると感じさせてくれた、いわば理想の輝きに裏切られたのだろう。それで、その理想の対極ともいうべき高利貸に身を落とした。しかし心は染まり切れず、かつて理想の輝きの、その最後の砦であった宮に恨みを凝縮することで死ねない自分の精神を保った。
    身を落とした最後の原因も宮なら、精神を保つ恨みの砦も宮。この皮肉な逆転を含む人間らしさを強く感じさせる、筆も巧みな作品に思う。

  • 古文のようで読むのが大変。
    読み進めるうちにだんだん面白くなってきた。

    • magnolieさん
      この本で売女という言葉を覚えました。
      読了おつかれさまです。
      この本で売女という言葉を覚えました。
      読了おつかれさまです。
      2014/11/14
  • 新潮文庫で読んで以来。
    鰐淵の家が焼かれるところまで。
    初めて読んだときより断然読みやすく、理解度も上がった。

  • 不幸すぎるお話し

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00077046

  • 文章の求道者・尾崎紅葉が遺した未完の大作

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=B18047

  • 山田美妙 読了後、硯友社繋がりで金色夜叉を読みました。
    同窓の山田美妙や紅露時代と並び称される幸田露伴、弟子の泉鏡花などに比べるととても読みやすく、文章がだいぶ現代に近づいた印象です。
    また、話のテンポも良く、読み物として面白かったです。
    文豪としての尾崎紅葉としては「多情多恨」のほうが一般的に印象が強いのですが、それであってなお本書が発表時からのベストセラーで、高い知名度があるのも頷ける内容でした。

    両親のいない主人公の間貫一は、故あって鴫沢家でお世話になっており、容姿端麗、勉学も良くでき、将来有望な男であった。
    また、鴫沢の娘・お宮と将来を誓いあった仲であったが、突然、お宮は富豪の富山唯継の元へ嫁ぐ。
    それをお宮不在時に義理の父から聞いた貫一は、激怒し、熱海の海岸でお宮を問い詰めたが、思いを明かさないお宮を蹴り飛ばし、貫一は全てを捨てて高利貸しとなる。

    岩波文庫版では上・下巻として販売されていますが、上巻が所謂、金色夜叉で、下巻は金色夜叉の続編である、続金色夜叉、続続金色夜叉、そして新続金色夜叉が収録されています。
    ストーリーは上巻の金色夜叉で完結しておらず、貫一とお宮はすれ違ったまま、次に繋ぐ終わり方をしています。
    続金色夜叉、続続金色夜叉も同様に、一段落はついているのですがメインストーリーは解決せず、そして、新続金色夜叉の執筆半ばで尾崎紅葉は亡くなり、本作は未完の傑作となっています。
    貫一お宮の熱海海岸のシーンはあまりにも有名ですが、物語全体で言うと序盤で、かつあのシーンが面白さのピークな気がします。
    以降はサイドストーリーが続き、しかも投げっぱなしになっており、読みやすいは読みやすいのですが、小説としてはやはり未完成だと感じました。
    貫一を捨て、富山の子を孕みまでしたのに、貫一を追いかけるお宮の身勝手な思想には腹が立ちますが、随分苦しむだけ苦しんだのだから、最後は皆幸せになってほしいなと。

  • 冒頭難しくて挫折するかもしれないと焦った。読み進めてるうちにわかりやすく、面白くなってきていっきに読む。意外。下巻へ。

  • 「グレート・ギャツビー」を再読していて、何か似た話がなかったか、そうだ金色夜叉だと思った。
    その時点では今作は未読で、大雑把な知識しかなく、恋の執念と金、というイメージでそう思ったのだけど、読み終えてなお、並べて考えるのもそう的外れではないように思う。
    ギャツビーと貫一は真逆の方向にいくわけだけれども。
    文語体なので読みにくいかと思いきや、案外するする読めた。
    有名な熱海の足蹴がクライマックスだと思い込んでいたのだけど、結構序盤だったので驚き。
    貫一もお宮も好きではないが、登場人物としては面白い。
    他のキャラクターも癖が強くて興味をそそる。
    ただ、上巻だけでも割とお腹いっぱいではある…。
    一応区切りはついているし、下巻は未完だし…まあ、いつかまた。

  • 泉鏡花作品が好きなので、流れで読了。上巻はまだ雰囲気があってよいかと。

  • 始めは文体に慣れずにページが進まなかったけれど、慣れるとともにお話が面白くなってきてどんどん読んでしまった  

    貫一がお宮に抱く想いには、時代も感じられ、そのまま素直な共感としては頷けない  
    貫一の、「売られた」という悔しさや、お宮への憎しみは、当時の人々にとっては容易に共感できるものだったのだろうか  
    それでもやはり貫一に感情移入して読んでしまうし、お宮のことも腹立たしいとともに哀れにも思ってしまう  

    新聞小説として世に出て流行したということが凄くうなずける程に、ページをめくる手が止まらなかった  
    時代も文体も慣れないものなのに、それがほとんど気にならないくらいほど  

    教科書なのに、お話として楽しく読んでしまった

  • 熱海に旅行したので読んでみた。
    「今月今夜のこの月に~」
    の名台詞は、誰もが聞き知るけれど、ちゃんと読んだのは初めて。

    お宮さんはそれ者ではなくて、堅気のお嬢さん。貫一はお宮の両親に養育されている孤児で、ふたりは許婚同士。正直言って、お宮、蹴飛ばされないでもいいと思うのだ。富豪富山の出現で許嫁を解かれた貫一の立腹ももっともだけれど、養父や養母には、宮が他へ嫁ぐのを承知しておきながら、本人が富豪の富山家に嫁ぐと言ったからといって、姦通しただの、夫を裏切っただの。別に彼女は誰にも身体を許していない。

    下巻で肌身を許した初恋とあるけれど、これはそまで深い仲というでなし、一緒のショールに包まる程度の馴れ合いで、兄妹のようなもの。お宮さんを食べさせているのは、自分ではない。養父母なのだ。養父母の7千円という財産では不足かなんて詰め寄っているけど、彼の財産ではない。そのお金は、もともと実子である彼女が受け継ぐものなのだ。

    食べさせてもいないのに、夫だなんだと…と現代女性の生意気オンナとしては、カチンときてしまって自分で親に談判もしないで、女にケリをつけてもらおうなんてそれはダメよと言いたくなる。

    この時点で男らしくない。

    「自分は厄介になっている身だから言いにくいのでお前から俺と一緒になりたいと言え。」

    なんて男、どうかなと思うのだ。当時のいいところの娘さんが、親に逆らって恋するなんてまず大変なことだし、かなり無理がある。そんなに好きなら、ちゃんと立身出世するからお宮さんを下さいって、まず養父母に対してきっぱり言って欲しいところ。

    ただ、彼も周りから、美人の彼女でいいねなんて散々持ち上げられて子供なのに気の毒だと思うのだ。その気になってたら彼女の財産ももらえず、女も逃してアテが外れた…その失望の深いこと。

    お宮さんの方も、まだ少女の睡りが覚めていない世間知らず。ぼんやりと、あんなお金持ちに嫁いだらどうかしら…と他所のおとぎ話でも見るようにうっとりしていたら、周りの大人が走り出してしまった。おかげで彼女は初恋の貫一を本当は恋い慕っていたと後から気がついて七転八倒することになるのだけど、あれよという間に縁談がまとまって、本人は何も出来ない。

    「明治の昼メロだ。」と一緒に通読した恋人はのたもうた(笑)確かに。来週どうなるんだろうって、はらはらしただろうなぁ。「お前の言うように怒っていたら、話が進まないよ。」と彼は貫一くんに同情的だった。

    そう、確かに彼もかわいそうなんだ。棚ぼたの女も金も、擬似家庭もふいになってしまうんだもの。でもね、何もやけになって高等中学をやめなくたって
    いいじゃないのと私は思う。洋行させてくれる、学校も出してやるというのだから、学費を頼りたくないにしろ、そのエリートコースを捨ててやけになるなんて!

    本当に寄る辺ないなら、勉強するしかないのだ。本当に孤独なら、実力つけて幸せを掴むしかないんだ!解るか貫一!

    姉のような気持ちで、イラッとしながら(笑)
    貫一くんに檄を飛ばして読んだ上巻でした。

  • 日本語の勉強のため。

  • 文語体でかかれており古文の知識を頭の隅っこから引っ張り出しつつなんとか読破。鴫沢一家は誰も貫一がどれだけ家族愛に飢えていたのか理解できなかったのだろうなぁ。真面目なやつほど突き詰めると恐ろしい。
    満枝のへこたれなさがヤバイ、ここまで踏み込めるとは、愛の力のなせる技か、だが愛の力も時と場合によっては良し悪し

  • 熱海などを舞台とした作品です。

  • 冒頭の描写など、文体により読みづらかったが、何とか読破‼大学の授業のために読んだのがきっかけだが、この作品は読んで良かった‼金色夜叉からは金の亡者のイメージがあるが、貫一からはそんな感じはしてこず、むしろ、何かに満たされたいと彷徨っているように思えた。愛情の裏は憎しみではないと改めて感じた。

  • とにかく綺麗な日本語。
    言葉そのものもそうだけど、比喩もまた美しい。
    話の内容は、誤解を恐れず言うならば昼ドラ。
    愛する者に裏切られた一人の男の恨み辛みの話…と言うといかにもありがちだけども、その"ありがち"をいかに仕立て上げるかが作家の仕事なのだとしたら、尾崎紅葉はまさしく作家なんだと思う。
    ただ、正直な話、下巻は読んでも読まなくてもいいかな、と感じた。蛇足な感じがする。

  • 表紙は熱海の海岸で貫一がお宮を突き放す有名なシーン。

    相手の心を知りたくて信じたくて、それゆえ翻弄され葛藤する貫一の存在は、まさに近代文学のデフォルトのようである。
    最終的に待ち受ける貫一とお宮の運命は、作者の死によって永遠の謎となった。

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