- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003101414
作品紹介・あらすじ
金の誘惑にひかれた婚約者鴫沢宮に裏切られた一高生間貫一は、学業を止め、金力の鬼、金色夜叉となって社会に報復しようとする。しかし、心は充たされない…。最晩年の尾崎紅葉(一八六八‐一九〇三)が心血を注いだ、渾身の大作。
感想・レビュー・書評
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古文のようで読むのが大変。
読み進めるうちにだんだん面白くなってきた。 -
不幸すぎるお話し
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前編はテンポが良くて面白かった
宮はなんで貫一を捨てたんだろ...しかも後から罪悪感抱いて自己満足から貫一の生活を助けようとするのめちゃくちゃ面倒臭い女だと思った
宮の両親もなんか腹立つ
貫一が可哀想だなってなった
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↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00077046 -
文章の求道者・尾崎紅葉が遺した未完の大作
所蔵情報
https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=B18047 -
山田美妙 読了後、硯友社繋がりで金色夜叉を読みました。
同窓の山田美妙や紅露時代と並び称される幸田露伴、弟子の泉鏡花などに比べるととても読みやすく、文章がだいぶ現代に近づいた印象です。
また、話のテンポも良く、読み物として面白かったです。
文豪としての尾崎紅葉としては「多情多恨」のほうが一般的に印象が強いのですが、それであってなお本書が発表時からのベストセラーで、高い知名度があるのも頷ける内容でした。
両親のいない主人公の間貫一は、故あって鴫沢家でお世話になっており、容姿端麗、勉学も良くでき、将来有望な男であった。
また、鴫沢の娘・お宮と将来を誓いあった仲であったが、突然、お宮は富豪の富山唯継の元へ嫁ぐ。
それをお宮不在時に義理の父から聞いた貫一は、激怒し、熱海の海岸でお宮を問い詰めたが、思いを明かさないお宮を蹴り飛ばし、貫一は全てを捨てて高利貸しとなる。
岩波文庫版では上・下巻として販売されていますが、上巻が所謂、金色夜叉で、下巻は金色夜叉の続編である、続金色夜叉、続続金色夜叉、そして新続金色夜叉が収録されています。
ストーリーは上巻の金色夜叉で完結しておらず、貫一とお宮はすれ違ったまま、次に繋ぐ終わり方をしています。
続金色夜叉、続続金色夜叉も同様に、一段落はついているのですがメインストーリーは解決せず、そして、新続金色夜叉の執筆半ばで尾崎紅葉は亡くなり、本作は未完の傑作となっています。
貫一お宮の熱海海岸のシーンはあまりにも有名ですが、物語全体で言うと序盤で、かつあのシーンが面白さのピークな気がします。
以降はサイドストーリーが続き、しかも投げっぱなしになっており、読みやすいは読みやすいのですが、小説としてはやはり未完成だと感じました。
貫一を捨て、富山の子を孕みまでしたのに、貫一を追いかけるお宮の身勝手な思想には腹が立ちますが、随分苦しむだけ苦しんだのだから、最後は皆幸せになってほしいなと。 -
冒頭難しくて挫折するかもしれないと焦った。読み進めてるうちにわかりやすく、面白くなってきていっきに読む。意外。下巻へ。
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「グレート・ギャツビー」を再読していて、何か似た話がなかったか、そうだ金色夜叉だと思った。
その時点では今作は未読で、大雑把な知識しかなく、恋の執念と金、というイメージでそう思ったのだけど、読み終えてなお、並べて考えるのもそう的外れではないように思う。
ギャツビーと貫一は真逆の方向にいくわけだけれども。
文語体なので読みにくいかと思いきや、案外するする読めた。
有名な熱海の足蹴がクライマックスだと思い込んでいたのだけど、結構序盤だったので驚き。
貫一もお宮も好きではないが、登場人物としては面白い。
他のキャラクターも癖が強くて興味をそそる。
ただ、上巻だけでも割とお腹いっぱいではある…。
一応区切りはついているし、下巻は未完だし…まあ、いつかまた。 -
泉鏡花作品が好きなので、流れで読了。上巻はまだ雰囲気があってよいかと。