謀叛論―他六篇・日記 (岩波文庫)

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著者 : 徳冨健次郎
制作 : 中野 好夫 
  • 岩波書店 (1976年7月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (130ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003101575

謀叛論―他六篇・日記 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ワンコイン以下で買える(税抜420円)「教養」という意味で、お勧めです。

    「諸君、幸徳君らは時の政府に謀叛人と見做されて殺された。諸君、謀叛を恐れてはならぬ。謀叛人を恐れてはならぬ。自ら謀叛人となるを恐れてはならぬ。新しいものは常に謀叛である。」(23p)

    蘆花徳冨健次郎の、この有名な社会的発言には、押さえておかなければならない事実が、4点ある。一つは、大逆事件大量処刑のわずか、8日後の一高講演だったこと。一つは、これは草稿であり実際の発言速記録などは一切残っていないこと。一つは、当時公開の場で叛徒弁護の発言をしたのは、蘆花ひとりだったこと。一つは、それにも関わらず、蘆花は警察の取り調べさえも受けていないこと。

    私は、異論があるのを承知で書くと、蘆花の意見は、現代ワイドショーにおけるリベラルと言われる評者の意見に似ていると思う。

    社会主義の台頭を恐れた政府は、まともな審議もしないで、見せしめの為の大量処刑をしたのは、現代日本史の定説である。そこには、日本における社会主義とはなんだったのか、をきちんと踏まえた上での評価になっている。

    蘆花には無い。むしろ、社会主義がどんなものであれ、天皇を殺そうとしたのがたとえ事実であれ、社会のために良かれという動機さえあれば、「死刑はしてはいけない」という一点のみがあるだけである。

    その過程で、西郷も吉田松陰も、謀叛の罪で処刑されたが40年30年経った今は名誉回復されているのを見ても「新しいものは常に謀叛である」という名言が飛び出てくるのではあるが、「新しいもの」への真の理解は無いように思える。

    バリバリ右翼の徳富蘇峰を兄に持ち、政府要人に知り合いも多い、有名人の蘆花を弾圧するよりも、「ガス抜き」として利用する方が利用価値がある。政府がそう考えたとしてもなんら不思議はないだろう。

    ワイドショーで、多くの評論家が、政府に批判的なことを言っている。蘆花の文章は美文である。惚れ惚れする。評論家の意見は玉石混交で、多すぎてわけがわからなくなる。

    誰が、本質的なことを突いているのか。

    歴史は、それは目に見えやすいところにはない。ということを伝えている。

    2017年9月6日読了

  • 陛下を持ち上げつつ時の政府を批判する。
    大逆の罪に関することゆえに、
    自由と謀反について意のまま勢い良く論じているようにみえるものの、
    天皇と政府との区別を慎重に図っている。
    謀反人たれという叫びも、あくまで勤皇の範囲内での留保つきだ。
    冒頭の松蔭と直弼のたとえ、最後の西郷のたとえ、
    それぞれ的を得たものだったのだろうか。
    当時の人の腑に落ちたのか気になる。

  • 言論統制がされていた最中、徳富蘆花が東大で講演した時の演説。

    大学受験後に読み、非常に感銘を受け、今の自分にも影響
    を少なからず影響を与えていると思う。

    『新しいことは常に謀反である』

    この一言に尽きる。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/400310157X
    ── 徳冨 健次郎/中野 好夫・編《謀叛論(他6篇)日記 19760716 岩波文庫》
     

  • 19歳のときに読んで以来、
    あらためて目を通してみたが、
    徳冨蘆花の時代の叫びは色褪せていないと再確認。

    どんな時代でも、
    人間のもつ「信念」の強さだけが、
    未来を変え得る力になるんだよ、きっと。

    強い信念を心の奥底から吐き出したい!
    と思える1冊です。

    〝眼を開け〟
    これは特に気がみなぎってくる。

  • 人は生きるために謀反し続けなければならない。

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