運命 (岩波文庫 緑19-3)

著者 :
  • 岩波書店
4.09
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本棚登録 : 89
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003101995

作品紹介・あらすじ

詩情と求道心が混然一体となった文学者・国木田独歩(1871-1908)。「柔い心臓を持っていた」(芥川龍之介)詩人にして小説家である。その小説は,今に至るまで広く愛読されている。『運命』は独歩が一躍脚光を浴びた代表的短編集である。「運命論者」「空知川の岸辺」「非凡なる凡人」など、全9作品を収録。(解説=宗像和重)

感想・レビュー・書評

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  • 新潮文庫版に掲載されてない短編があったので。

    「馬上の友」や「非凡なる凡人」の真面目さに痺れた!
    わたしのDNAの琴線に触れたよ。

    (この岩波文庫、昔、粗大ごみ置き場に捨てられていた、ものすごく汚い古い、戦前の版を拾って読んで、やはり捨ててしまって、それ以来お目にかからなかったが、これは2022年に再版されているんだね!やはりいいものはいいんだ)

  • トルストイの晩年の作品を読んだような清々しさが感じられます。宗教の感じられるような作風ですが(彼の場合はキリスト教)、読む人の信仰に関係なく楽しめる短編集です。

  • 短編集。
    国木田独歩を知れる。

  • いい作品に出会った。
    様々な運命を持った市井の人々を写生した作品という感が強い。
    印象に残った箇所を抜書きする。
    p.142「しかし理窟を言えば何でも議論は出来ますが、私は理窟は如何でも可いので、ただ田舎が好き、それで文句はないのです。ただ思います、田舎の好きな人は都会の好きな人よりか幸福だと、そう思います……どうせ人は皆な死んで了うのですからねえ……」

  • 運命論者
    「貴様」をずっとキサマと読んでいておかしかったのだけど、ずっとおかしかったのは私の方でした。

    非凡なる凡人
    拍手!!!


    初の国木田独歩作品だったのだけれど、ん〜なんだね、正常な江戸川乱歩みを感じたよ

  • 清々しい文章と人生観。素晴らしかった。
    とくに、画の悲み に胸打たれた。

    この短編集では、幼い頃の友情と、その後の対比が扱われている話がいくつかある。思い出は輝いていて、その後の変化には、明暗がある。どちらの場合でも、筆致が美しくて、切なくなる。

  • 『運命』
    国木田独歩/岩波文庫
    .
    文豪ストレイドッグスで国木田独歩さんが出てくるので、モデルになった本物の文豪の作品を読むことにした。昔の言葉で書かれていて目が滑ってしまうことが多々あって中々慣れるのが難しいけど、面白い表現や漢字があって、賢くなれた気がする!(笑)
    .
    「運命論者」は読みやすかった。運命の複雑さはすごい。

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