新生 (前編) (岩波文庫)

著者 : 島崎藤村
  • 岩波書店 (1970年5月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003102381

新生 (前編) (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  姪と関係を持ってしまった主人公の懊悩を描いた懺悔録、とは言える内容だが、懺悔の中身がもっぱら自分に向き、姪にほとんど興味がないような書き方であるのが特徴的。姪との間に子どもができてしまうが、それに何らかの世話を焼くでもなく、意思を伝えるでもなく、渡仏してしまう。
     前編の後半は渡仏して、自分と姪との過ちについて後悔し、懊悩する時間を描いたもの。
     主人公の自分の内面と苦悩にしか焦点があたらない書き方に、終始、お前が子どもまで作らせた姪について、もっと関心を持て、と言いたくなった。結末は気になるが、懊悩事態は退屈に近く、一番思うのは姪っこさん哀れ。

  • 作家・岸本捨吉の妻は
    12年の結婚生活で7人を出産(…)して死んだ
    苦労のかけどおしではあったものの、妻を愛していた岸本は
    後妻をとることもなく
    このまま老いていくばかりだ、と寂しい気持ちになっていた
    そんな折
    子供の世話をしにきている姪の節子が、どんどん女らしくなってきたので
    なんか気がついたら妊娠させていた
    やってしまった
    兄貴に叱られるじゃん
    そう思った彼は、文学のためと称し
    おそらくは新聞社の資金援助を受け
    自分だけフランスに逃亡してしまった
    自由を勝ち取るために戦った民衆の国、フランス!
    しかしそこで、第一次世界大戦の開幕に遭遇
    戦況が激化の一途をたどる中、節子の恨み節を手紙で受けた岸本は
    ますます陰鬱になっていく

  • 姪との不義に苦悩し一度は巴里へ出て行ったものの、次第に心境が変化する話。前半は身勝手な苦悩としか思えず読んでいて苦痛だった。しかし後半、節子の自我に目覚める様子、岸本の姪を見つめる目線の変化に感銘を受ける。・・・けどそれは小説の中だけ限定。実際の藤村はだめだと思います。ちょっと私には許容できません。

  • 懺悔の文学、ということなんでしょうか。なんというか、ここまで自意識がぐるぐると回転する人も珍しいなあ、とか思う。近代文学は、こうでなけりゃダメなんだろうかなあ。

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