藤村随筆集 (岩波文庫 緑 24-7)

著者 :
制作 : 十川 信介 
  • 岩波書店
3.57
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本棚登録 : 54
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003102473

作品紹介・あらすじ

晩年の島崎藤村は、「簡素」という言葉を愛用し、食物では青紫蘇を添えた冷奴や胡瓜もみを好んだといわれるが、彼の生涯は自分の鬱屈した脂っこい体質を克服し、簡素・平俗に至ろうとする苦闘の過程であった。その意味で、率直に自己を語り、しなやかな人生観を示す藤村のエッセイからは、その実像が鮮やかに浮かびあがる。80余篇収録。

感想・レビュー・書評

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  • 島崎藤村の随筆集ですね。
    今年は藤村の生誕150周年になります。近代文学の立役者の一人ですが、藤村は控えめでいて野心が無いかと思われ勝ちですが、文筆家として成り立ちに拘る人でもあったように思われます。
    藤村の評価は分かれる所で人様々ですね。私も人物像が分かりにくいし、作品も楽しみながら読んだ記憶が無いかと思います。
    八十余りの随筆集ですが、淡々として余り感情を感じられない教科書のような文章で綴られているように感じられました。
    藤村は他の作家や書物からの影響を受け身で捉えて語るスタイルが目立ちます。つまり、藤村は複雑な自身の応報を摂取という形で文学表現を醸し出しているようです。
    ともあれ、分かりにくい藤村の実像の参考になる本だと思います。
    紀行文は良いですね。自身の感想ではないと語れないものですので、楽しく読めました。
    「言葉」にこだわりを持った作家なので学べる所が多々ありました。読んで何かを感じられれば良いですね。

  • 美事によどむことなくのびのびとした文章が適所にちりばめられている麗しい随筆集。大きな《書物の中に出て来るようなむつかしい言葉》は慎み深く、小さな《日常使用する些細な言葉》は疎かにされることなく、置かれた言葉の美点に感銘を受けた。自分の内部に高く本書を掲げたい。不意の閃光がかけがえのない自分の姿を照らしてくれるような気がする。言葉の滋味を大事に味わっているときの夢はさめる。さめても言葉の夢から受けた《生の跳躍》のミラクルな感じがしばらく頭に漂っていて、引き締まるような、引き上げられるような、幸福感を覚えてる。

  • 新書文庫

  • 烏兎の庭 第二部 書評 2.17.06
    http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/toson2y.html

  • 最後の方は亡くなったお友達の回想なんですけど、三人称代名詞として「君」を使ってるものだから、呼び掛けてるみたいでちょっとじーんとします。

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著者プロフィール

1872年3月25日、筑摩県馬籠村(現岐阜県中津川市馬籠)に生まれる。本名島崎春樹(しまざきはるき)。生家は江戸時代、本陣、庄屋、問屋をかねた旧家。明治学院普通科卒業。卒業後「女学雑誌」に翻訳・エッセイを寄稿しはじめ、明治25年、北村透谷の評論「厭世詩家と女性」に感動し、翌年1月、雑誌「文学界」の創刊に参加。明治女学校、東北学院で教鞭をとるかたわら「文学界」で北村透谷らとともに浪漫派詩人として活躍。明治30年には第一詩集『若菜集』を刊行し、近代日本浪漫主義の代表詩人としてその文学的第一歩を踏み出した。『一葉舟』『夏草』と続刊。第四詩集『落梅集』を刊行。『千曲川旅情のうた』『椰子の実』『惜別のうた』などは一世紀を越えた今も歌い継がれている。詩人として出発した藤村は、徐々に散文に移行。明治38年に上京、翌年『破戒』を自費出版、筆一本の小説家に転身した。日本の自然主義文学を代表する作家となる。

「2023年 『女声合唱とピアノのための 銀の笛 みどりの月影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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