大つごもり・十三夜 他五篇 (岩波文庫 緑 25-2)

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感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003102527

感想・レビュー・書評

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  • 樋口一葉の代表作のほとんどを収める一冊。十三夜、この子。われからと、わかれ道。心に深く、触れるものがありました。

  • 読みかけ本を、有明コロシアムへ持っていきました。
    1番コートで、長い待ち時間があり、読みました。

    著者の文体は難しく、スラスラとはいかないのですが、庶民の暮らしぶりが表現されていて、私も一庶民として興味深いものでした。
    特に、「大つごもり」・・最後のところ・・いいお話でした!
    一葉女史の若さで、短期間に書かれた短編・・著者の心が、うかがわれる作品たちと言えると思います。

  • いまさらながらですが、樋口一葉のファンになりました。
    読み終わって、心に残り、いつまでも感慨にふけることができる小説にはしばし出会っていない。
    ああ、あまりに若くして亡くなって惜しいことです。

  • 「十三夜」はいくつのときに読んでも良いと思える数少ない作品。
    とってもドラマチックなんです。

  • 「十三夜」
    会話中心で話が進む。関もおかあさんも長々としゃべるのが面白いなぁと思った。現代の小説のように、心情を風景や態度を描いて表現しないので、自然喋りで表現するしかないという、技法の問題かと思う。心持ちは喋りで表現、ということかな。

    昔の思い人と偶然の再会と別れ、このパターンは王道です。しかも境遇がかわりすぎて、片や大金持ちの奥さん、片や貧しい車夫。当時十三夜を読んだ娘さんたちは身を揉んだことでしょう。

    昔はこざっぱりとしたいい男だった録之助が、すっかり放蕩でダメになっちゃったのは、お関さんが結婚してしまったから。ろくさんの奥さんは子供と一緒に実家に返されたけど、お関さんとの対比がかなしい。

    人生はたらればを言っても仕方ないと、つくづく思う話だ。

    もしも17のとき、原田の車に羽子板の羽がとびこまなかったら。録さんがお関に思いを告げていれば。お関がもしも録さんと一緒になってたら。弟が原田のコネで仕事してなかったら。お関の実家が貧乏じゃなかったら。

    現代だったら、たいてい家よりも個人が優先されるから、別れるなりなんなりするのだろうけど、明治のこの時代まだまだ家に人はしばられてるのだろう。お関はこらえて原田の家に戻った。

    古い習慣の十三夜の夜に、古い習慣にとらわれたお関の物語。

  • 十三夜だけ

    前半部分では、当然だけどモラハラは昔からあったんだなと。前提となる夫婦感がそもそも夫と妻で違うというのは、今でもあること。主人公の女性がモラハラ受けてる側で。

    後半は主人公が昔から結婚すると思っていた人と再会、没落していた。主人公が別の人と結婚してから落ちるとこまで落ちて。

    きっと主人公の夫も傷つけようと思ってないだろうし、主人公も昔の好きな人を傷つけるために他の人と結婚したわけじゃない。



  • 病身の叔父のためやむにやまれず抽斗の中の札束から2円を盗み、舌をかんで死ぬことまで考えた主人公のお峰だったが、放蕩息子の石之介がが札束をわしづかみにして持ち去ったのでバレずに済んだ。めでたしめでたし…しかし待てよ、盗んだあと従弟の「三之助に渡して歸したる始終を、見し人なしと思へるは愚かや」というのがどうも気にかかる。
    「孝の餘徳は我れ知らず石之助の罪に成りしか、いや〳〵知りて序に冠りし罪かも知れず、さらば石之助はお峰が守り本尊なるべし」なんて尻切れトンボのいい話で終わろうとして最後に「後の事しりたや。」などと落としている。どうなるんだ、お峰。

  • ゼミの研究用に購入。
    「十三夜」のなんともいえない切なさは一読の価値あり。

  • 樋口一葉さんのお話の中で、この中に入っているお話が一番好きです。

  •  
    ── 後の事しりたや。
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4003102525
    ── 樋口 一葉《大つごもり・十三夜 他五篇 19790216-19910705 岩波文庫》P24
     
    ── 樋口 一葉《十三夜 199512‥ 文芸倶楽部臨時増刊閨秀小説号》陰暦 0913
     
     

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著者プロフィール

樋口一葉

一八七二(明治五)年東京生まれ。半井桃水に師事し、生活苦のなか「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」などの作品を発表。文壇から高い評価を得るが、肺結核にて九六(明治二九年)没。

「2020年 『吉原の面影』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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