照葉狂言 (岩波文庫)

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  • 岩波書店
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本棚登録 : 25
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003102787

感想・レビュー・書評

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  • 再読。手元にある鏡花の文庫の中でいちばん古くて、というのもずっと絶版だったから入手した20年ほど前ですら古書店で、昔ながらの岩波文庫のパラフィン紙が巻いてあるやつでした。久しぶりに手に取ったらさすがにパリパリになって崩れちゃったのでパラフィン紙は捨てちゃった(残念)

    閑話休題。比較的初期の作品のせいか、主人公が少年のせいかとても初々しい。幼児の頃からモテモテの貢くん、すでに母をなくし伯母さんに育てられているけれど、そんなところが母性本能をくすぐるのか、近所の人妻、お姉さん、お手伝いさんから芝居一座の姉さんたちにまで無闇やたらと可愛がられる。

    いろいろあって最終的に、近所の優しいお雪お姉さんか、自分を引き取ってくれた芝居一座の小親(こちか)姉さんかを選ばなくてはならなくなるのだけど、このあたりはいかにも鏡花得意の義理人情で、どっちの女性も魅力的、どちらを選ぶのも身を切られる想い・・・というジタバタするような切なさ。

    女たちがどういうつもりで幼児の貢さんを可愛がっているのか、年齢差がどうなってるのかはちょっとモヤっとするのだけど、ある意味少女マンガ的三角関係。素直に読めて美しい。

    解説は里見とん。

  • 岩波文庫の復刊。

    なんとも泉鏡花らしい小品。
    里見弴の解説も(引用部分がやや多いきらいがあるものの)素晴らしい。
    新字に直す改版が入らなくて本当に良かった……。

  • 金沢などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

泉鏡花(いずみ きょうか)
1873年11月4日 - 1939年9月7日)
石川県金沢市生まれの小説家。本名は「泉鏡太郎」。明治後期から昭和初期にかけて活躍。尾崎紅葉『二人比丘尼 色懺悔』を読んで文学を志し、上京し本人に入門、尾崎家で書生生活を始める。師弟の絆は終生切れることがなかった。
1893年、京都日出新聞に真土事件を素材とした処女作「冠弥左衛門」を連載。以降、『夜行巡査』、『外科室』、『照葉狂言』、『高野聖』、『婦系図』、『歌行燈』などの作品を残す。1939年に癌性肺腫瘍のため逝去、雑司が谷霊園に眠る。その後1973年に「泉鏡花文学賞」が制定され、1999年金沢に「泉鏡花記念館」が開館。

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