寺田寅彦随筆集 第2巻 (岩波文庫 緑 37-2)

著者 :
制作 : 小宮 豊隆 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 256
感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003103722

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  • 作者は夏目漱石の門下生のひとり(―というか、教え子なのですがほとんど友人のような扱い―)で、
    漱石と共に文学を語る素養をもっているそのくせに
    東大理学部卒の
    東大理学博士
    とかいうバリバリ理系な上に、音楽にも詳しいという
    ナイスガイ(笑)です。
    『我輩は猫である』に水島寒月という名前で登場したりしてますが、

    シイタケを食べて前歯がかけた

    という経歴を持つ物凄いツワモノっていうかイロモノです。

    そんな寅彦の随筆はやたら面白くて仕方ないのですが。最初に読むならこの2巻がお奨めです。

    明治というか大正時代の昔から、
    「満員電車」というものは存在したらしく「電車の混雑について」
    という一説があります。

    "満員電車のつり皮にすがって、押され突かれ、もまれ、踏まれるのは、
    多少でも亀裂(ひび)の入った肉体と、
    そのために薄弱になっている神経との所有者にとっては、
    ほとんど堪え難い呵責である。"

    分かるよ寅彦!そうだよね!

    "まず停留所に来て見るとそこには十人ないし二十人の
    群れが集まっている。そうして大多数の人は
    いずれも熱心に電車の来る方向を気にして
    落ち着かない表情を露出している。
    その間に群れの人数はだんだんに増す一方である。
    五分か七分かするとようやく電車が来る。

    するとおおぜいの人々は、
    降りる人を待つだけの時間さえ惜しむように先を争って乗り込む。

    あたかも、もうそれかぎりで、あとから来る電車は
    永久にないかのように争って乗り込むのである。"

    いまと全く、まったく同じですね

    文語的言い回しがなんとも好き「落ち着かない表情を露出している」

    そしてトラは、このあと統計をとって、

    「混雑した電車の公式」

    を編み出し、なにやら図表を用いて、更に難しげな関数でもって解いてみせるのです。
    人間に対してはどこまでもツンデレな寅彦の書く「猫」という一説なんて、そのデレデレっぷり(笑)に
    頬が緩みっぱなしで笑ってしまうのですが、最後のほうの言葉にハっとさせられます。

    ・・・・とらひこ!!!!と肩をたたきたくなるような随筆です。
    短編だし繫がりもないので、電車で軽くよむならちょうどいいんじゃないかと思います

  • 1巻と比べて科学的なものが中心になっている。
    科学者として見た世界。様々な疑問に理路整然と議論を投げかける。
    当時の知識人に見られたありきたりな社会批判も幾つか散見される。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784003103722

  • 科学的なエッセイが中心。

  • 「電車の混雑について」で書かれていることは今でも適用できそう。

  • 随筆集で長く読めるっていうのは非常に貴重だと思う。科学的な視線から日常の徒然を観察したり、その逆に日常の観点から科学を再考したり、相変わらず気付きが多い。1巻と併せて繰り返し読みたい。流石に3巻以降はダレるんでしばらく後でいいやw

  • 「電車な混雑について」は出色。80年以上前のエッセイなのに新しい。

  • 請求記号:テラダ
    資料番号:010757375

  • 一つの思考実験、解かれた象、池、藁が真綿になる話、備忘録、煙突男。相対性原理側面観はタイムリー。

  • 第二巻。
    『電車の混雑について』大好き。
    こういうところに寅彦の理系スキルが活かされているなと思う。
    『猫』もかわいい。
    他にも新聞や災害についてなど、彼の警世家としての一面も垣間見える一冊。

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著者プロフィール

1878–1935
東京に生まれ、高知県にて育つ。
東京帝国大学物理学科卒業。同大学教授を務め、理化学研究所の研究員としても活躍する。
「どんぐり」に登場する夏子と1897年に結婚。
物理学の研究者でありながら、随筆や俳句に秀でた文学者でもあり、「枯れ菊の影」「ラジオ雑感」など多くの名筆を残している。

「2021年 『どんぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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