ふらんす物語 (岩波文庫)

著者 : 永井荷風
  • 岩波書店 (2002年11月15日発売)
3.31
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  • 本棚登録 :190
  • レビュー :19
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003104293

作品紹介・あらすじ

明治四〇年七月、二七歳の荷風は四年間滞在したアメリカから憧れの地フランスに渡った。彼が生涯愛したフランスでの恋、夢、そして近代日本への絶望-屈指の青春文学の「風俗を壊乱するもの」として発禁となった初版本(明治四二年刊)を再現。

ふらんす物語 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 実は一度読んで挫折してしまったこの本。

    2度目の今回は作者荷風のことも
    少し勉強してから読みました。

    熱烈なフランスへの憧れは、
    まるでふらんすそのものに恋しているよう。

    前回途中で投げ出してしまったことを後悔しました。
    耽美的な文章で、帰朝後有名な人気作家になっていく
    荷風の文学的な成功の萌芽は既にあったのですね。

    なんともロマンティックで端正bな文章の中に
    鋭い文明批判が仄見えます。

    実業や権力だけが宝ではない。
    芸術にも同様の価値があるのに、
    日本人は生活の中の詩情に、まだ価値を見出していない―。

    富国強兵策に沸き返る日本を省みて、
    荷風の胸にはどんな感情が生まれたのでしょう。

    かりそめのうたかたのような恋の中に
    自分で演じて自分で酔いしれたロマンス。
    どんなに溺れていても、夢だからこそ酔えただけ。

    心の隅にはいつも、冷静に祖国や自分を批判する
    怜悧な荷風がいたのだとしたら。

    その内心は、なんて悲しく、孤独なものだったでしょう。

    美しい夢と過去。
    優しい女の心遣り―。

    優美な夢を見て、
    現実生活では孤独を生きることに
    生涯を賭ける。

    若い時期の渡仏で、その人生の姿勢は
    固まったのでしょうか。

    日本にこんな美しい文学があること
    私たちはもっと味わって良いと思います。

  • 「あめりか物語」より断然いい。ちゃんと「文学」になっているし、ひとつの青春文学としても、当時のフランス文化を伝えるレポートとしても、興味深かった。
    荷風がど素人からいきなり「文学者」になったのは、やはりボードレールの薫陶によるものだろうか。「あめりか物語」と「ふらんす物語」のあいだには歴然とした格差があり、この断絶を決定づけている要素、つまり、「文学」を成立させているものとはなんだろうか。
    ポエジー? 文体? 構成?
    ブンガクを勉強したい人は、この2冊を比較検討してみるといいかもしれない。
    巻末の「付録」として音楽評論が載っているが、当時(R.シュトラウスもドビュッシーも、壮年のバリバリ現役だったころらしい)のヨーロッパの音楽状況を伝えてくれておもしろい。音楽の素人にしては、かなり的確な評論になっている。好きだったんだなあ。

  • Amazon、¥480.

  • これも図書館本。
    このくらいふらんすにのめりこむのはかえって痛快!

  • あめりか物語の続編。荷風が恋焦がれたフランスでの生活が描かれています。
    当時の風俗やフランスでの日本人の生活が垣間見れます。
    吾は吾の影を愛す!砂漠の影を思い浮かべると頭がぼーっとします。

  • 著者のフランスへの強い思いがさまざまに表現されている。おそらく、荷風だけでなく当時の日本の芸術家にとってもフランスという国は格別な存在だったのだと思う。今の日本人の多くにとってもそうなのだから。また、巻末のオペラ評論は意外に非常に有為である。

  • 2009.6.23
    永井 荷風の小説は、はじめて読んだが、何かに似ている。

  • 読書中

  • 面白くなくて途中放棄。

  • 永井荷風は大好き。妾にしてください。

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