高村光太郎詩集 (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003104712

感想・レビュー・書評

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  • 松浦弥太郎「最低で最高の本屋」つながりで、手にとる。「根付の国」で語られる、戯画的な日本人像。「声」で、人間は人間の為したことを尊重しろ/自然よりも人工に意味ある事を知れ、と語る一方、「カフェにて」では、人間の心の影のあらゆる隅隅を尊重しよう、卑屈も、獰悪も、惨憺も、勇気も、温良も、湧躍も、それが自然であるかぎり、と語られ/けもののをんなよ、と呼びかけで始まる「けもの」。とりとめもなく言葉が連ねられる「狂者の詩」。/「孤坐」で語られる凄まじい厳しさ、寂しさ。/「つゆの夜ふけに」で語られるミケランジェロ。「冬」で語られる、年の切り替わりの硬質な描写。あなたによって私の生は複雑になり豊富になります、と語られる「智恵子抄」。"トパアズいろの香気が立つ、その数滴の天の者なるレモンの汁はぱつとあなたの意識を正常にした"という描写の鮮烈。「梅酒」で語られる、妻を見送った後の詩人の描写の深い余韻。/

  •  戦争詩から『智恵子抄』へ。文体の変化には驚くばかり。
    冬の詩が多いような気がする。戦争詩のあたりは、そりゃあもう圧のある感じだけど、本来の先生のお人柄はとても優しく、穏やかだったんじゃないかなあと思う。

  • 道しるべのような詩人。

    【いちぶん】
    もう止さう。
    ちひさな利欲とちひさな不平と、
    ちひさなぐちとちひさな怒りと、
    さういううるさいけちなものは、
    ああ、きれいにもう止さう。
    わたくし事のいざこざに
    みにくい皺を縦によせて
    この世を地獄に住むのは止さう。
    この世の抜駆けはもう止さう。
    さういふ事はともかく忘れて
    みんなと一緒に大きく生きよう。
    見えもかけ値もない裸のこころで
    らくらくと、のびのびと、
    あの空を仰いでわれらは生きよう。
    泣くも笑ふもみんなと一緒に
    最低にして最高の道をゆかう。

  • ・「道程」より
    ・「道程」以降
    ・「智恵子抄」より

  • 「智恵子抄」に関してはもう読めば読むほどに心に沁み入る。

    高村光太郎という一人のクリエイターが徹底的な孤独と向かい合って、ある時は打ち克ち、ある時は心折れそうになる瞬間瞬間を、この詩集が追ってくれているからこそだと思います。強さも儚さもある人間存在を自然のまま描き出しているというか。

  • 求道者の詩集。

  • 「道程」冬に読んだらきっと体感温度が下がると思います・・・。けれど、新しい道を歩みだす春へ向けて、第一歩をおしてくれそうです。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003104714
    ── 高村 光太郎詩集《道程:牛 19550325 岩波文庫》198103‥
    http://booklog.jp/entry?page=1&service_id=1&keyword=%E9%AB%98%E6%9D%91+%E5%85%89%E5%A4%AA%E9%83%8E%E3%80%8C%E9%81%93%E7%A8%8B&index=All
     
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19550425
     高村 光太郎「道程」より「牛」
    Let'19550425 from Mr. Kanatani, Akira
     

  • 冬が好きなんだなあー。こういうこと言いたい、っていう気持ちがすごく伝わってくる。静かに満ちる冬の光。

  • やっぱり「牛」とかいい。
    かくありたいという思いが詩の描写に投影されているのか、ともかくそう読んで共感するところ多し。
    「智恵子抄」も、切なくてすごい好きだ。

  • 高村光太郎で一番好きなのは、王道ながら智恵子抄。ただひたすらに、一途や最愛と言う言葉では言い表せないような想いが詩に溢れていると思う。輪郭が掴めない、ぼんやりとした感覚があるのに、心に残るものがある。

  • 「道程」で有名な詩人・高村光太郎の作品集。
    ひとつひとつの言葉に血が通っているような感覚。
    日常に溢れている言葉をいかにして神聖なものとなるようにつなぎ合わせられるかが詩人の腕の見せ所だと思った。
    美しい日本語に酔いしれられます。

  • 智恵子の詩が多い

  • よかったのは『道程』以前。特に冬に関連した一連の作品が気に入った。きっぱり澄み渡るような力強さ、潔さがあって読んでいて気持ちが良い。これからの季節にぴったりだ。

    今回改めて思ったのは、高村光太郎は良くも悪くも「正しすぎる」ということ。私の好きな中原中也や萩原朔太郎などと比べると鬱屈したところが見当たらない。同じ孤独を歌うのでも、光太郎にかかるとなんだか明るい、悪く言えば陰影が感じられない気がした(『孤独がなんで珍しい』など)。そこにあるのは人間性への信頼を捨てていない詩人の姿だろう。
    解説ではヒューマニスティック、求道的と評されていたが、それが私にはかえって綺麗事のように響いてしまう面もあった。年を経て再び読みなおしてみたい。

  • 最初は星2つかな、と思ったけれど、「智恵子抄」を読んで、1つ増えた 2011.5.14

    「牛」、「車中のロダン」が好き。「僕等」もいいけれど「深夜の雪」のささやかな幸せを感じさせるところが好き。 2014.5.8

  • 小学生の時、教科書に「ボロボロな駝鳥」を読んで衝撃を受け、
    詩集で再び読んで、やっぱりいいなと想い、今回、高村光太郎の詩集を買って、この年になって初めて、高村さんの詩だと知った。
    言葉を巧みに操る天才詩人はそういない。
    言葉ひとつひとつが研ぎ澄まされた石のようだ。言葉に重力を感じる程、何度読んでも、何度開いても飽きない。

  • 高校2年生/図書館にて
    918.6/ゲ/48
    12583
    実際にかりたのは『高村光太郎・三好達治詩集』

  • 彼の詩にはリズムと生命力がある。
    孤独を厭わない精神と、
    自然との一致を到達点とする哲学。
    そんな彼も、愛によって救われたという。
    人間は、孤独を知りきった状態で、初めて繋がれるということかな。

  • 穂村弘さんに触発されて、短編とか詩にはまってます。
    でも、古典はけっこう苦手だったんです。中原中也とか挫折しましたからね…。

    でも高村光太郎は、なんだか惹かれるものがありました。
    言葉が、激しい響きをもって心に届く感じです。

    憤り、
    羨望、
    祈り、
    自然から多くを感じて、
    時にはそのままの姿に
    時には擬人化して。

    私が感じるよりも彼の世界は鮮烈だっただろうな、と思います。

    文は不思議なことに、具体的なんだけど、それでいて抽象的な印象を受けます。
    率直に書いてみましたが、私のしょぼいボキャブラリーでは伝え切れません…。興味がわいたら、是非読んでみてください。

  • 牛がいい

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著者プロフィール

詩:詩人・彫刻家。高村光雲の長男。東京美術学校卒業後、欧米に留学してロダンに傾倒。帰国後、「スバル」同人。耽美的な詩風から理想主義的・人道主義的な詩風へと転じる。代表作:「道程」「智恵子抄」「典型」「ロダンの言葉」等。

「2013年 『女声合唱とピアノのための 組曲 智恵子抄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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