若山牧水歌集 (岩波文庫)

制作 : 伊藤 一彦 
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003105214

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  • 白鳥や哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ

  • Amazon、¥282.

  • 髪を焼けその眸(まみ)つぶせ斯くてこの胸に泣き来よさらば許さむ

    ああ接吻(くちづけ)海そのままに日は行かず鳥翔(ま)ひながら死(う)せ果てよいま

    投げやれ投げやれみな一切を投げ出(いだ)せ旅人の身に前後あらすな

    浪、浪、浪、沖に居(を)る浪、岸の浪、やよ待てわれも山降りて行かむ

    若山牧水

  • こんなにもひとりの歌人に焦がれる日が来るとは。胸が打ち震える。強く、時に寂しく、熱くて美しい歌の数々。きっと私は牧水さんの歌に恋してます。

  • リトバスからきました

  • 最近唐突に短歌に興味が出て、とっつきやすいと言われる牧水を一冊。

    次々と並ぶ歌に目眩が…。

    相変わらず私は解説がないと歌ってどうやって理解したらいいのかわからない。

  • 『ぼく、牧水! 歌人に学ぶ「まろび」の美学』を読んでから、もう少し、牧水の短歌を読んでみたいと思ったので、図書館で借りて読んでみました。

  • 589夜

  • 080914(s 不明)

  • 『白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ』


    高校の時、教科書に載っていたこの一句に私は非常に魅せられた。
    子規もそうなのだが、彼はその肖像写真の横顔が、である。
    なんてきれいな頭のライン。ってね。

    約一年をかけてゆっくりと読み進めた一冊だった。


    初期の頃の情熱的でどこかしら病んだ作品が好きだとずっと思っていたが、今回読んでみて晩年の日常の情景に目を向けた穏やかな作品もなかなかよかった。
    オーソドックスなモノもあるのだが、この人の句には言葉の切り方に少し特徴的なところがあると私は思う。
    余韻が、空白が残る切り方とでも言うか、そうしていわばこちらに預けてくれるところが私は好きである。


    以下、全体を通しての厳選30首。





    ・接吻くるわれらがまへに涯もなう海ひらけたりかみよいづこに

    ・雲ふたつ合はむとしてはまた遠く分れてきえぬ春の青ぞら

    ・君かりにその黒髪に火の油そそぎてもなほわれを捨てずや

                             『海の声』



    ・君がいふ恋のこころとわがおもふ恋のさかひの一すぢの河

    ・別れけり残るひとりは停車場の群集のなかに口笛をふく

                             『独り歌へる』



    ・さびしさのとけてながれてさかづきの酒となるころふりいでし雪

                             『路上』




    ・飽くなき自己虐待者に続ぎ来たる、朝、朝のいかに悲しき

    ・ひらかむとする薔薇、散らむとする薔薇、冬の夜の枝のなやましさよ

    ・思ひつめてはみな石のごとく黙み、黒き石のごとく並ぶ、家族の争論

    ・さうだ、あんまり自分のことばかり考へていた、四辺は洞のやうに暗い

    ・岩のあひだを這ひて歩く、はだしで、笑ひて、海とわれと

                              『みなかみ』



    ・厭はしきにたへむとするはあだなりとささやく酒は月いろにして

                              『秋風の歌』



    ・昼の浜思ひほほけしまろび寝にづんと響きて白浪あがる

    ・いたましくめづらしきものを見るごとくわが腕をそと撫でてみにけり

                              『砂丘』



    ・それほどにうまきかと人のとひたらばなんと答へむこの酒の味

                              『白梅集』



    ・雲深くとざせる渓の奥所よりいよいよ冴えて水の聞ゆる

                              『さびしき樹木』



    ・岩かげのわがそばに来てすわりたる犬のひとみに浪のうつれり

    ・わがこころ澄みゆく時に詠む歌か詠みゆくほどに澄める心か

    ・静かなる道をあゆむとうしろ手をくみつつおもふ父が癖なりき

                              『くろ土』



    ・怠けいてくるしき時は門に立ち仰ぎわびしむ富士の高嶺を

    ・淵尻の浅みの岩に出でてをる鰍のすがた静かなるかも
          
                              『山桜の歌』



    ・若竹の伸びゆくごとく子ども等よ真直ぐにのばせ身をたましひを

    ・うとましきこれらの荷物いつのまにわが溜めにけむ家なしにして

    ・貰ひたる石油ストーヴめずらしくしみじみ焚きて椅子にこそをれ

    ・うつしみの白髪人のかたくなの母をゆめみて後のさびしさ

    ・澄みとほるうしほの色は水底の真砂を染めて青みたゆたふ

    ・うづだかき落葉のうへに置きてみればわが弁当のさいの美し

    ・青柳に蝙蝠あそぶ絵模様の藍深きかもこの盃に

    ・真っ盛りを過ぐれば花のいたましくダリヤをぞ切るこの大輪を

    ・酒ほしきまぎらはすとて庭に出でつ庭草をぬくこの庭草を

                              『黒松』

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