- Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003105412
感想・レビュー・書評
-
地元が一緒で同県なので親しみやすい。夫が薦めてくれた作家でもある。目を通しておく価値があるよ、とのことだった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
馬鈴薯のうす紫の花に降る雨を思へり都の雨に
空知川雪に埋もれて鳥も見えず岸辺の林に人ひとりゐき
マチ擦れば二尺ばかりの明るさの中をよぎれる白き蛾のあり -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/701557 -
不如意なる日々の苦悩と葛藤。青春の詩。三行に分かち書きにしたことによってその声は、より一層生々しいものとなって読む者の心をとらえる。
-
23021913
かにかくに渋民村は恋しかり
おもひでの山
おもひでの川
啄木を読むとふるさとを感じるし、ダメな自分を思い出す -
編:久保田正文
一握の砂◆悲しき玩具◆補遺 -
啄木歌集を読むと、実生活に即した素直でストレートな表現の中に、高い理想と、そこに至れないことに対する苦悩や孤独のようなものが刺さってくる。真夜中に一人で泣いてるのが似合う。情景描写も心理描写も結構好みでした。
-
新書文庫
-
哀感がなんとも。
-
最近読んだ石川啄木関連書があまりに酷かったので、口直しに読み返す。啄木は昔から好きな歌人で、手元にある「啄木歌集」は 1946年発行、1992年 65刷 360円。今、手に入る「新版 啄木歌集」は 945円だそうだから、隔世の感がある。
読み返してみて思うのは、もはやコピー文学と区別が付かなくなった現代口語短歌と、啄木の歌には共通点が多いということ。文語旧仮名で書かれているので敷居が高いところもあるが、当時は文章は文語旧仮名で書く時代だったのだから仕方がない。補遺に収められた若い頃の短歌には、いかにも万葉風といった風雅な歌も多いものの、明治40年前後からは「一握の砂」に収められたような平易で軽い歌ばかりになってくる。これは徒言歌を通り越して、もうニューウェーブの嚆矢だ。
本日のお気に入り 10選
- わがために日毎のパンをうりたまふいのちの親のパン屋の娘
- 脉(みやく)をとる看護婦の手の / あたたかき日あり / つめたく堅き日もあり
- 日もすがらほほゑむ人と夜もすがらよく泣く人と二人娶らむ
- 思うこと盜み聞かるる如くにて、/ つと胸を引きぬ ー / 聽診器より
- 冬の夜火きえし室にひとり寢てわかれし人をかぞへこそすれ
- 何事も思ふことなく / 日一日 / 汽車のひびきに心まかせぬ
- 天空に高く舞ひゆく我が帽を仰ぎて立てり旋風の中
- 夏の野は靑海に似たり大鯨持て來て放し追ひて遊ばむ
- 年若き今の世の我も古への老いし旅人(たびと)も賛ふるは酒
- あたたかき飯を子に盛り古飯に湯をかけ給ふ母の白髪