啄木・ロ-マ字日記 (岩波文庫 緑 54-4)

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感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003105443

感想・レビュー・書評

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  •  数年前に読んで、あきらめて、「啄木鳥探偵處」を機会にまた読もうと思った次第。それでも時間差が出来てしまったが……。
     日記の中でもある期間だけローマ字になっている箇所があるそうで、そこを「ローマ字日記」と名付けられているそうな。ただ事実を隠したいが為だけでなく、新たな表現方法への挑戦もある事との見方は目からウロコ。他の作家で、ローマ字だけで書かれた本も存在していたようなので……。

     あの時代、東北地方の方の人からしてみたら、東京は大都会で夢あふれる場所だったに違いない。東京に行けばお金はなんとでもなるし、幸せになれると夢抱いて上野駅を降りた人は数知れず、啄木の家族もそうであったに違いない。
     でも啄木の中ではそうではなかった。家族という括りから自由にもっと生活がしたかった。あまりの自由奔放さに無計画さ、刹那的と捉える人もいるだろうけど、20代後半だもの……。
     最後は窮乏のうちに亡くなったと聞いていたので、しんどくなるかなと思ったら、家族が上野駅で合流するところで、ローマ字箇所は終わっている。家族にとっては<明>の始まりだけれど、啄木にとっては<暗>なんだよなあ。。。
     

  •  日記です。痛々しくて、なかなか読み進められません。啄木の苦闘。
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201908020000/

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/701564

  • ◆3/7オンライン企画「その相談、あの本なら、こう言うね。F/哲学の劇場」で紹介されています。
    https://www.youtube.com/watch?v=1K0qT4_6lEk
    本の詳細
    https://www.iwanami.co.jp/book/b249215.html

  •  御本人のためにも、この日記は世に出してはならなかった。
    しかし世に出なければ、我々は二十五の彼の、ありのままの姿を知ることができなかった。非常に複雑なところである。

     「妻に読まれたくないから」という理由であえてローマ字で表記していたこの日記を、先生の死後、奥様が読んでいた可能性があるらしい。初っ端から既に救いのない状態だが、もしそれが本当だとしたら……

  • ローマ字で書かれているという表現としての側面と内容の文学的側面と両方の意味で面白いテキストだったと思う。書き手の内側をみているようで楽しかった。率直すぎてなんどか笑ってしまった(笑) 表現としてのローマ字ってのも一考の余地はある。ただ、単純にパッと見た感じ読み難いのは事実なので、旧字体と一緒で、使うのにはそれなりの理由が必要だとも思った。

  • 新書文庫

  • 通りすがりに見つけた古書店で購入。

    絶版の石川啄木のローマ字日記。
    私は彼の生き方が大好きで、短歌はほぼ読んだことがないが彼の伝記をよく読む。

    小学生の頃に、祖父が石川啄木について熱く語ってくれ、彼の本を与えてくれたが、小学生が貧困と情緒溢れる短歌を理解できるはずもなくそのままスルー。
    ずっと頭の隅にあり、去年から石川啄木に関する本を読むようになった。

    本当に中身はローマ字日記で、それが読みにくい人用に日本語に編集したものと分けて一緒になっている。
    私はとりあえず日本語のほうを読んだ。
    だいたい伝記やローマ字日記を解説したものを以前に読んでいたので、中身はわかっていたけど実際にすべての日記を丸々読めるなんて思っていなかった。

    日記には与謝野晶子や二葉亭四迷なども出てきて、交友関係がとてもVIPでリアルだ。
    昨日アキコさんと話した、アキコさんはこう言ったなど等。

    益々石川くんが好きになった。
    とても人間らしく素直だ。
    よって、日記には友達の悪口や、初対面であった人の鼻が不恰好だとか
    「ウチヤマくんの鼻のかっこうたらない!」
    (それ以降、鼻のウチヤマくんという表記になっていて悪口だ)
    書いてあって性格も悪いが、それが愛らしくもなってくるのはやはり彼がまっすぐだからだと思う。

    良い本にめぐり合ったと思う。
    通りすがりの古書店。
    こういう出会いを大事にしていきたいなぁと益々思った。

  • 啄木は愛すべきクズである。ローマ字で書いてあるが、日本語表記もついている。日記を公開されるとは、死ぬほど恥ずかしいが、もう死んでいるから仕方ないか。100年以上前のものだけれど、意外と新しいし、読みやすい。

    週3で会社を休み、貧乏なのにムダ遣いし、家族へ仕送りもせず、次々に女を買い、会社に行きたくないがためにカミソリで乳首を切ったり、ほんとクズ。「クズ日記」に改題してもいいくらいである。啄木=昔=難しいっていうのは誤解です。面白いです。

    頭のよすぎる小動物がもがいている感じの可愛さを感じる。本人は大真面目であるが。読まず嫌いしてる人にぜひ読んでもらいたい。

  • 三谷幸喜さんの舞台「ろくでなし啄木」を見たので読んで見る。啄木にろくでなしのイメージは皆無だったけど、これを読むと納得かな。愛すべき存在と言えるけど近くにいたら大変だろう。でも距離をとりつつ観察したい気になります。

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