蓼喰う虫 (岩波文庫 緑 55-1)

著者 :
制作 : 小出 楢重 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 43
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003105511

感想・レビュー・書評

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  • 背景に谷崎の私生活がちらついてしまったが、平野謙の解説によればそういう私小説としての読み方を超えて読み取るべきと気付かされた。

  • 三人目が出てこない、三角関係の話とでも言おうか?
    妻に対する女としての愛情がなくなり、家族としての情愛は残っている状態の夫婦の主に夫側の気持ちの話。
    妻の恋人の存在を公認している。
    もちろん、周りにはばらしていない仮面夫婦である。

    妻の父、それに妾?、妻、主人公の4人で行く人形浄瑠璃の場面が印象的。
    熱心に語る義父をしり目に、妾のあだっぽさに目が行き、その気持ちや二人の日常に心を馳せる主人公。

    これが実話なのだから、昭和の文豪は静かな破天荒だ。。。
    妻千代を作家仲間の佐藤春夫に譲っている。

    とにかく岩波文庫版がお勧め。神戸ゆかりの方らしいが、小出さんの挿絵が大正モダンな雰囲気で愛らしい。

  • まず新聞連載時のを画き改めたものだという挿絵が素敵。

    小物や着物の生地,文楽人形や唄についての描写は,そういうものに疎い私でも「いいなぁ,実際に見てみたい,聴いてみたい」「詳しかったらもっと楽しめるのかな,くぅ」と思ってしまうほど丁寧で魅力的。

    物語の本題に興味がなくても,または途中で興味を失っても,挿絵や文章そのものを楽しめると思う。

  • 夫から十分な愛情を受け取れず浮気をしてしまう妻と、その事実を黙認してしまう夫が、お互いのことを傷つけ合うことを恐れて離婚にまで踏み出せない、はがゆい物語。

  • 1929

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プロフィール

1886年東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。1920年。第二次「新思潮」を創刊、「痴人の愛」「刺青」「麒麟」を発表。1960年に文化勲章受賞。1965年7月没。

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