- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003106648
作品紹介・あらすじ
「夏になると女の人の声にひびきがはいり、張りを帯びてうつくしくなる」。声、二の腕、あくび、死顔、そして蛇。老作家が抱き続ける「女ひと」への尽きぬ思いを、哀しみとおかしみを交えて軽やかに綴る。晩年の犀星ブームを導いた豊潤なエッセイ集。
感想・レビュー・書評
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「女人というものは悉く美しさから組み立てられていて、驚きに堪えない」なんて首肯せざるを得ない。そう。『驚き』なのである。セクシャルな昂りではなく、驚き。或いは、感心。夏の二の腕の美しさを愛でている爺さん。
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#bookoff
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どこを引用したらいいかわからないのでもう読んで下さいとしか。
室生犀星の好きなところは、ユーモアがあるところ。人の笑いを誘う明け透けな表現は、彼の素直さと磨き上げられた言語感覚とそして優しさから生まれているのだと思う。読みながら、彼の鑑賞対象となる女という人種であることが誇らしかった。こんなに無垢なサービス精神のある、そしてそれを存分に引き立てる豊かな言葉たちを携えた室生犀星という作家をもっともっと知りたくなる、いとおしい随筆です。 -
石川を旅行するにあたって読み始めた一冊。室生犀星の好色な感じやら何やら、彼の人柄が何となく分かった気がする。文章としては、難しい表現や語法はないものの読みにくく、苦労した。室生犀星の、蛇への執着、その所以は一体。
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女ひとに対する室生犀星の可愛らしい下心がいい。二の腕の美しさについて延々と語るのがいい。―女の人というものはどこかに美点の幾つかをかくしているものであって,虫も殺さぬやさしい性質の人が恐るべき偉大な足をかくしていることに,たくさんの例があった(「為すなきことども」より)。
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エロいぞ、犀星。
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最初、読みづらい部分もあるけれど、どんどん面白くなる。
プっと笑える文章と、鋭い視点がさわやか。 -
金沢で買って帰りに読んだ。が、途中で飽きてしまった。
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淡々とエロいぞ、室生犀星。
女の人の手とか二の腕について言及してる文章は、本当にしつこいほどエロい。
著者プロフィール
室生犀星の作品





