日輪・春は馬車に乗って 他八篇 (岩波文庫 緑75-1)

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レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003107515

感想・レビュー・書評

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  •  『春は馬車に乗って』と『花園の思想』の連続攻撃により、涙腺が完全に壊れた。風景描写がとにかく美しい。美しくも、悲しい。

     上記二本と表題作の『日輪』、『ナポレオンと田虫』『機会』など、作品によって書きかたや雰囲気が全く違う。『蠅』と『赤い着物』の展開には驚いた。まさに、「文学の神様」である。

  • はじめのほうに収録された短編は、読んでいて情景が浮かびあがりそれなりの秀作であるが、特に最後の2編は、作風も取り上げた時代も異なってはいるが、読み応え十分である。シュールレアリスムと冒険活劇小説として読むことは間違っているのであろうか。

  • 「蠅」
    高校二年の現代文で扱い、強く印象に残っていた。
    儚い命、哀しい運命。
    なんども読み返すほど大好きな作品。

    「春は馬車に乗って」
    タイトルが秀逸。
    春になるまえに読みたくなる。

  • 新感覚派の作家、ということでどんなものなのかと読んでみました。どうも現代の人間としてはああいう比喩の文体に馴染みすぎていて、抜粋とかで紹介されていないと気付かなかったです。

    読んで特に気に入ったのは、春は馬車に乗ってです。病気の妻を看病する話なのですが、これは作者自身の経験から書いたもののようです。看病した時のことを思い出します。少しでも安らかになるように、色々としてあげたくてやるんですけど、本人にいいっていわれてしまうんですよね。死にゆくものを看取る時の静かな空気が流れています。
    もう助からないと医者に言われて、春が来て、花束を抱えて目を閉じて終わる。こういうのなんだか文学的だなと思いました。

  • 表題作の日輪は何だかよくわからなかったし読みづらかったが機械、春は馬車に乗って(題名だけで満点)は結構好きだった。機械はほぼ句読点も改行もなく続いていく感じが女生徒ぽくってカッコ良い。読みづらいけど。春は馬車に乗っては、「この花は馬車に乗って、海の岸を真っ先に春を撒き撒きやってきたのさ」なんて台詞が最後にあり、それだけで素敵ってなった。が、素敵ポイントはそこだけで、後は暗い話である。

  • 横光利一という名前も作品も全く知らず、知人に勧められて読んだ。おすすめされたのは『蠅』だったけど、それ以外の作品もそれぞれ違った味があって、いろいろなことを試みながら書いたのだろうなと感じた。
    題材としては古代を書いた『日輪』が面白いかなと思ったが、文章の感じは『火』や『赤い着物』が好きだった。『御身』もそうだが子供の出てくる作品が印象に残った。

  • この、短編集はとても濃くて面白い。横光利一さんは、かなり花の名前にも詳しい。文もロマンチックだったり、急に化学の話だったり。中々面白い。ただ、日輪の漢字が難しすぎて、1ページ調べるだけで、10分近く掛かる。「日輪」は解説の通り、力が入ってる気がする。

  • 花園の思想の最後が良かった……

  • 「日輪」だけ挫折。「花園の思想」泣けるわー

  • 『御身』『赤い着物』『ナポレオンと田虫』『機械』『日輪』など名作揃いだった。

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著者プロフィール

よこみつ・りいち
1898〜1947年、小説家。
福島県生まれ。早稲田大学中退。
菊池寛を知り、『文芸春秋』創刊に際し同人となり、
『日輪』『蠅』を発表、新進作家として知られ、
のちに川端康成らと『文芸時代』を創刊。
伝統的私小説とプロレタリア文学に対抗し、
新しい感覚的表現を主張、
〈新感覚派〉の代表的作家として活躍。
昭和22年(1947)歿、49才。
代表作に「日輪」「上海」「機械」「旅愁」など。



「2018年 『セレナード 横光利一 モダニズム幻想集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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