- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003107621
感想・レビュー・書評
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三郎は妖精でも死の使いでもなく、ただただ「風の又三郎」なのでしょう。だからこそ、出会った者の心に風の如くすっと入り込み、吹き荒れ、去ってゆくのでしょう。三郎という、その名だけを残して。
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宮沢賢治の童話は「童話」なのだろうか。子ども時代に読んで難しく、大人になって読んで少し甘く、いつの年に読んでも不思議。独特なオノマトペがうむ世界観も、どこか深いところに根差した宗教観も、馴染みそうで馴染まないのに、読むと体の中のどこに残る感じがする。
何度読んでも不思議で、何度読んでも飽きない。 -
語り「ざしき童子(ぼっこ)のはなし」 作:宮沢賢治
東北地方に伝わる「ざしきぼっこ」にまつわるおはなしを宮沢賢治の語り口で、5年生のみなさんに、きいていただきました。 -
「ざしき童子のはなし」を語りで。
東北地方に伝わる「ざしきぼっこ」にまつわるおはなしを宮沢賢治の語り口で5年生のみなさんにきいていただきました。 -
6年生に「祭りの晩」を語りで。
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やっぱり不思議な賢治
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2016/05/04 読了
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子供時代から人は閉鎖的だし排他的だし独善的。絵本のようにキラキラしたかったけど童話のように現実がにじむ感じに出来上がった本。日本のグリム童話くらい言ってもいいと思う。
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冒頭の『風の又三郎』と『セロ弾きのゴーシュ』は思ったより面白くなかったが、あまり知られていない作品の方に心引かれた。冒頭の2篇は有名すぎてバイアスのかかった読みになってしまっていたかも知れない。『なめとこ山の熊』は面白そうな題名とは裏腹に賢治の死生観がにじみでており、映画になった『グスコーブドリの伝記』も科学観や人生の哀感がよく表現されている。ずっと子供向けの作者として軽くみていた賢治だが、今回読んでやっとその良さがわかった。
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『グスコーブドリの伝記』を読みたくて。
天災による飢饉で孤独になってしまったグスコーブドリが、働いて勉強して、自己犠牲で天災から人々を救う話。
全体的に宮沢賢治の作品は好きだけれど、
たぶん宮沢賢治が作品にこめた想いのほんの一部しか読み取れてないのかも、と思う。