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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784003107720
みんなの感想まとめ
自然の中での静かな時間と人間関係の微妙なズレを描いた作品は、読者を惹きつける魅力を持っています。特に、シーズンごとに異なる旅館で働く番頭さんの物語が印象的で、周囲の評価が変わることで生じる人間関係の歯...
感想・レビュー・書評
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すっとぼけた書きぶりが
魅力。
びっくりするような出来事が
起きるわけでもないのに
最後まで読み進んでしまう。
個人的には
「掛け持ち」が印象に残った。
シーズンごとに二つの
旅館で働く番頭さんの話が
響いた。
片方では周囲から
鈍くさい、残念な人扱いを受け
片方では頼りになる通人として
扱われる。
ちょっとした人間関係の歯車の
〝噛み合い〟が、あるあると思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書が文学作品として逸品かどうかを、私は客観的に判断できない。それは、私が無類の川釣り好きで、本書の「川釣り」というストレートなタイトルだけで、星5つをつける気分になるような有様であったからである。
当然のように本書は私の心を躍らせた。欲を言えば、井伏氏が釣りをしている写真などを一枚でも載せてくれたらと思った。 -
釣り好きの井伏鱒二氏の随筆。
実話かどうかはともかく、古い作品であるのに心情や情景などの描写が読みやすく、楽しむことができた。
白髪を釣り糸にする話はとても印象的で面白かった。 -
本人が主人公で、川釣りを題材にした経験談?短編。川釣り目的で宿泊した旅館で事件に巻き込まれた話はまぁ良かった。昔の本は終わり方がイマイチ。
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井伏ジャンキーの友人から勧められて。
大の釣り好きであった文豪の、釣りに纏わる随筆・旅行記。
井伏鱒二の随筆は何が本当で何が嘘かわからないと聞いていたが、まさしくその通りだった。釣り糸にする為だと白髪を奪われそうになる話等々、「そんな馬鹿な話があってたまるものか」と思える内容でも、本当にあった事のように思わせる筆力は流石。
全体的に作者の人柄がにじむような、ユーモア溢れる軽妙な話が盛り沢山でした。 -
渓流釣りの静謐な心持ちが、本を通じてよみがえる。
あと、釣りの前の「ほかはさて置き」感も。
川の釣りが好きな人は、読めば誰もが井伏鱒二の筆力に驚くことだろう。むろん、俺も大いに驚いた一人だ。 -
川釣りに纏わる短編集。井伏好きには堪らない、海釣りはあまりしないという著者らしい作品集だと思う。僕は普段、著者の作品を新潮文庫で読んでいたので既読の作品もあったのだけれど楽しく読めた。海のものを言わせない圧倒的な雰囲気よりも渓流のせせらぎを愛するのは、それはそれで素晴らしいように思う。
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4年前に新書で読んだのを文庫で再読。井伏さんの趣味である魚釣りをめぐって、どきどきしたこととかはずかしかったことをとってもチャーミングに書いてある。釣りにまったく興味がなくても楽しく読める。
「渓流」は詩で「掛け持ち」は小説。それ以外はすべて随筆... ということは「白毛」も「片棒かつぎ」もノンフィクションなわけで、びっくりした。長い人生、いろいろなことが起きるのね。 -
井伏鱒二が釣りが趣味だったと言うことは太宰治か阿川弘之の文章だったかを読んだ時に知ったので釣りの本を読んでみました。面白かったです。
やっぱり文章が読みやすいですね。とんとんと流れるように読み終わってしまいました。そして昔の日本の方がよかった、なんて言いますが昔は昔でそれなりにモラルが低かったんだなあと思いました。毒を流したり、禁漁期間に試し釣りをしてみたり。
過去を美化しすぎるのも危険なことだなあとしみじみ思いました。 -
昭和27年の本。
しかし、昔も今も釣り人と魚の関係は変わらないことが実感できます。古き良き時代ということではなく、新しい発見もたくさんあります。
「著名な作家の古い本」とくれば、敷居が高く小難しい感じがするかもしれませんが、短編をひとつでも読んでみるならば、それは全くの誤解ということに気が付くでしょう。韻を踏むような軽快なテンポで綴られていく趣味の世界と目の前に広がる自然、そして、滑稽なまでの釣り人とその仲間たちの様子に、思わずほほえんでしまいます。
また、昭和27年という不安な時代を感じさせない表現力には、半世紀以上経っても色あせない作家としての存在感を感じます。
井伏鱒二の釣りの師匠である佐藤垢石氏は、「つり人社」を創立(S21)。伊豆の河津川が度々登場します。井伏の定宿「南豆荘」は、残念ながら廃業となったそうです。 -
釣りを表現するのは難しいが、小説家だけあって、うまい。知っている川も出てくるので、親近感もある。60年前の作品で、あるが、川は、ずっとそこにあることが、自然を感じさせる。
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