川釣り (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 109
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003107720

感想・レビュー・書評

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  • 本人が主人公で、川釣りを題材にした経験談?短編。川釣り目的で宿泊した旅館で事件に巻き込まれた話はまぁ良かった。昔の本は終わり方がイマイチ。

  • 井伏ジャンキーの友人から勧められて。
    大の釣り好きであった文豪の、釣りに纏わる随筆・旅行記。
    井伏鱒二の随筆は何が本当で何が嘘かわからないと聞いていたが、まさしくその通りだった。釣り糸にする為だと白髪を奪われそうになる話等々、「そんな馬鹿な話があってたまるものか」と思える内容でも、本当にあった事のように思わせる筆力は流石。
    全体的に作者の人柄がにじむような、ユーモア溢れる軽妙な話が盛り沢山でした。

  • 渓流釣りの静謐な心持ちが、本を通じてよみがえる。
    あと、釣りの前の「ほかはさて置き」感も。
    川の釣りが好きな人は、読めば誰もが井伏鱒二の筆力に驚くことだろう。むろん、俺も大いに驚いた一人だ。

  • 自分はほとんど釣りしたことないんですが、漫画の釣れんボーイが好きだったり釣り作品はちょいと縁が。なんでかというといましろたかしも井伏鱒二も仕事したくねーな、釣りだな、というところで共通点があり、しかもそれを随筆らしく記せるところが釣りという趣味のなせる業なのかと思っています。釣りバカ日誌もそんな感じだし。人生色々学ぶべし、という何でも糧にしなきゃいけない現代社会と逆行しますね。刑事事件に巻き込まれても何らスリルを感じないあたり。

  • 川釣りに纏わる短編集。井伏好きには堪らない、海釣りはあまりしないという著者らしい作品集だと思う。僕は普段、著者の作品を新潮文庫で読んでいたので既読の作品もあったのだけれど楽しく読めた。海のものを言わせない圧倒的な雰囲気よりも渓流のせせらぎを愛するのは、それはそれで素晴らしいように思う。

  • 4年前に新書で読んだのを文庫で再読。井伏さんの趣味である魚釣りをめぐって、どきどきしたこととかはずかしかったことをとってもチャーミングに書いてある。釣りにまったく興味がなくても楽しく読める。

    「渓流」は詩で「掛け持ち」は小説。それ以外はすべて随筆... ということは「白毛」も「片棒かつぎ」もノンフィクションなわけで、びっくりした。長い人生、いろいろなことが起きるのね。

  • 井伏鱒二が釣りが趣味だったと言うことは太宰治か阿川弘之の文章だったかを読んだ時に知ったので釣りの本を読んでみました。面白かったです。

    やっぱり文章が読みやすいですね。とんとんと流れるように読み終わってしまいました。そして昔の日本の方がよかった、なんて言いますが昔は昔でそれなりにモラルが低かったんだなあと思いました。毒を流したり、禁漁期間に試し釣りをしてみたり。
    過去を美化しすぎるのも危険なことだなあとしみじみ思いました。

  • 昭和27年の本。
    しかし、昔も今も釣り人と魚の関係は変わらないことが実感できます。古き良き時代ということではなく、新しい発見もたくさんあります。
    「著名な作家の古い本」とくれば、敷居が高く小難しい感じがするかもしれませんが、短編をひとつでも読んでみるならば、それは全くの誤解ということに気が付くでしょう。韻を踏むような軽快なテンポで綴られていく趣味の世界と目の前に広がる自然、そして、滑稽なまでの釣り人とその仲間たちの様子に、思わずほほえんでしまいます。
    また、昭和27年という不安な時代を感じさせない表現力には、半世紀以上経っても色あせない作家としての存在感を感じます。

    井伏鱒二の釣りの師匠である佐藤垢石氏は、「つり人社」を創立(S21)。伊豆の河津川が度々登場します。井伏の定宿「南豆荘」は、残念ながら廃業となったそうです。

  • 釣りを表現するのは難しいが、小説家だけあって、うまい。知っている川も出てくるので、親近感もある。60年前の作品で、あるが、川は、ずっとそこにあることが、自然を感じさせる。

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著者プロフィール

本名・満寿二。一八九八年(明治三十一)、広島県に生まれる。早稲田大学、日本美術学校を中退。一九二九年(昭和四)「山椒魚」「屋根の上のサワン」で文壇に認められる。三八年(昭和十三)、「ジョン万次郎漂流記」により直木賞を受賞。「鯉」「さざなみ軍記」「多甚古村」「丹下氏邸」「本日休診」(読売文学賞)「遙拝隊長」「集金旅行」「漂民宇三郎」(芸術院賞)「武州鉢形城」「黒い雨」(野間文芸賞)などの小説の他、詩集や随筆・紀行も数多い。六六年(昭和四十一)、文化勲章受章。九三年(平成五)没。

「2018年 『太宰治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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