独房・党生活者 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 50
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003108840

感想・レビュー・書評

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  • ≪党生活者≫

    郷愁や家族への未練を断ち切って、いつ叶うやもしれぬ
    『想い』のために戦う主人公たち。
    ハラハラドキドキしながら一気に読み終えた
    アツいなぁ・・・スポ根ものに近い印象をうけた
    蟹工船より後に書いたやつだからか、それよりも
    ずっと洗練されてて読みやすい。
    擬音すくないしw

    『目的を持って生きる』

    「自分」にではなく、「世の中」に対して目標・目的を
    持ってる人なんて少ないよね。(理想くらいはあるケド)
    そういうのを持つ人が政治家になるのかねー、
    ま、そんな人も21世紀には「熱血」で片づけられて
    しまうんだろうけど。。。

    しかし、目的を持って生きることこそが、生命を輝かせる
    エネルギーなのかもしれんね!
    ってこの本を読むと、すっごく感じた

    垣間見える伊藤の恋心(?)も切なかったわ
    あ、終わり方は、いつもの多喜二的な良い感じで☆

  • 登録をし忘れ、今日登録して今日読み終わったような格好になってしまいましたがもう少し日数かけてます。
    電車での移動中と職場での空き時間を活用。

    表題の『独房』が読みたくて新宿紀伊國屋書店にて購入。
    期待通り面白かった。やっぱり文章が好みだと内容がすんなり頭に入って読みやすい。
    なんだか獄中にいる方が呑気に暮らしているように見えてしまう主人公に思わず笑ってしまう。実際、捕まることを心配せずに寝起き出来るのだから自由の身であるよりかは気楽なのだろうな、と。

    一緒に収録されている『党生活者』。読むのは2度目。やっぱり面白い。現時点では小林多喜二の作品で1番好きかもしれない。
    主人公佐々木と同志の須山、伊藤の3人の関係性が好き。
    困難を乗り越え、1つずつ段階を踏み、目的の達成の為に様々な行動をしていく。ストーリーとしても分かりやすくて読みやすい。
    解説の中で引用されていたようなあれやこれやの批評のような小難しいことは考えず、私は単純に物語を楽しみたい。
    シリアス一辺倒かと思いきや、ちょこちょこ笑いを挟んできたり、佐々木と母親との話でちょっと泣かせにきたりと退屈せずに最後まで読める。2度目でも充分楽しめる。それどころかまた違った部分に目がいったりして1度目とは違う形で楽しめる。また少し間を開けて再読したい。
    1度目も思ったが、続編が書かれることがなかったのが本当に残念でならない。

    解説も2本立てでボリュームたっぷり。こちらも読み応えは充分。解説の感想は特に書きませんが、引用された批評の中に唐突に登場した『縮図』、『濹東綺譚』が読みたくなり、手元にある『縮図』を次の移動のお供に決めたことだけ一応書いておきます。

    相変わらず「感想」というやつは苦手。感想というよりかは自分の為の覚書に近いものになってしまった。

  • 労働運動に携わる共産党員の日常を描いた小説。

    この作品を書き上げた直後、著者の小林多喜二は逮捕され、獄死する。そんな未来を知らない遺作から感じるのは、革命は必ず成功するという楽天的な希望だ。

    なんとも皮肉。

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