ヴイヨンの妻,桜桃 他8編 改版 (岩波文庫 緑 90-2)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003109021

感想・レビュー・書評

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  • やっぱすごいコンプレックスあるんだなってよく分かる文章

  • 「桜桃」を久しぶりに再読。死の直前に書かれたものだけに根底では既に死を覚悟していることが如実に表れている。文章上でも「死にたい」「死ぬことばかり考えている」とあり、太宰の本心であったと思う。しかし「桜桃を子どもに食べさせたい」と思っていたのも本当だったのだろう。妻はそんな夫の心を薄々感づいていただろうが、不安を抱きながら覚悟をしている感もある。若い頃は太宰の小説が好きでありながら大人になりきれない人間・太宰は嫌いであったが、今読み返してみると、同情に似て非なる感情を太宰に抱いている自分に気づく。

  • 旧かなづかいにきゅんとくる。夫のつぶやく言葉が残る。子どもより親が大事。・・・・。

  • オチが楽しみで、あと1篇、あと1篇・・・と読んでしまうので大変危険。

  • トカトントンが良かった。手紙形式が良い。

  • 太宰治短編集。『日の出前』『桜桃』が良かった。

    「兄さんが死んだので、私達は幸せになりました。」

    「人非人でもいいじゃないの。私達は、生きてさえいればいいのよ。」

著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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