- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003109021
感想・レビュー・書評
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やっぱすごいコンプレックスあるんだなってよく分かる文章
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「桜桃」を久しぶりに再読。死の直前に書かれたものだけに根底では既に死を覚悟していることが如実に表れている。文章上でも「死にたい」「死ぬことばかり考えている」とあり、太宰の本心であったと思う。しかし「桜桃を子どもに食べさせたい」と思っていたのも本当だったのだろう。妻はそんな夫の心を薄々感づいていただろうが、不安を抱きながら覚悟をしている感もある。若い頃は太宰の小説が好きでありながら大人になりきれない人間・太宰は嫌いであったが、今読み返してみると、同情に似て非なる感情を太宰に抱いている自分に気づく。
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旧かなづかいにきゅんとくる。夫のつぶやく言葉が残る。子どもより親が大事。・・・・。
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オチが楽しみで、あと1篇、あと1篇・・・と読んでしまうので大変危険。
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トカトントンが良かった。手紙形式が良い。
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太宰治短編集。『日の出前』『桜桃』が良かった。
「兄さんが死んだので、私達は幸せになりました。」
「人非人でもいいじゃないの。私達は、生きてさえいればいいのよ。」