本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (370ページ) / ISBN・EAN: 9784003109069
みんなの感想まとめ
古典的なおとぎ話を新たな視点で再解釈した作品は、風刺やユーモアが巧みに織り交ぜられ、読者を引き込む魅力を持っています。特に、登場人物の個性や時代背景が生き生きと描かれ、時には皮肉を交えながらも、笑いを...
感想・レビュー・書評
-
・新釈諸国噺
太宰の事好きじゃないとか言ってる人達皆コレを読んでひっくり返ればいいのに。こういう事も出来るんだよ、彼は。
このはじめ書きのぐじぐじした感じとかやっぱり好き!とかも思うけど、なにより内容が面白いんだよね。愉快で愉快でけらけら笑ってしまう。
私西鶴の元のお話を全く知らないので「よっ!太宰!出ました新解釈ブラックユーモア!」とかは思えないんだけど、読み物としてはすごく単純に面白かった。
猿塚の最後でいきなり「途方にくれた」とか言い出したときには大変興奮した。あなた好きで訳しちゃう程惚れこんでる文章に対して「(この先の展開を原作どおり書いたら)この哀話も、ぶちこわしになりそうだ。困った事になったものである。」って格好よすぎるでしょ。好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『お伽草紙』「筆者」の存在が強く出てるのが面白い
場所も明確になってるし、おとぎ話が小説になっている、有り得ない話のはずなのに妙に現実味を帯びてるのが生々しくて面白い
『新釈諸国噺』武士のばか真面目さとか義理固いとことか貧者の意地っ張りなとこがなんか阿呆らしくて皮肉っぽく書かれてるのが読んでてむしろ可哀想に思えてくる
江戸時代にもう書簡体小説があったことがびっくりだった
-
太宰さん、私小説風のも好きだけど、おかしみと人間らしさ溢れるこういう作品が、真骨頂な気もします。
-
学生時代以来、何度目かの再読。これら2作品は、太宰の作品系列の中では、かなり異色な作品だ。いずれも、昭和20年という第2次世界大戦も押し詰まり、しだいに厳しくなった言論統制のもとで書かれている。特にお薦めなのは『新釈諸国噺』。全部で12の短篇からなるが、そのいずれもが『諸国はなし』をはじめとした西鶴作品の翻案である。例えば巻末の「吉野山」は、西鶴の『万の文反古』で試みられた書簡体を見事に取り込んだ傑作であり、「語り」の妙味に満ちている。こんな太宰もあることを是非知って欲しい。「貧の意地」、「粋人」も秀逸。
-
瘤取り
瘤取りじいさんをテーマにした話
二人のおじいさんが登場し、一人は瘤を孫のように大事にしている
もう一人は、忌み嫌って暗く毎日を過ごしている
大事にしているおじいさんの瘤は、鬼がとってしまったが、忌み嫌っているおじいさんには瘤をもう一つ付けられてしまう
だれも、悪人でないお話
性格の悲喜劇
浦島太郎
年月は、人間の救ひである。忘却は、人間の救ひである。 -
授業のテキストとして読んでいます。
典拠と比較して読み解くとさらに面白いです。 -
中学生以来の太宰。
話に暗いところがなく、「あ、こういう話も書いてるんだ」というのが感想。
好みは分かれそうだけど。 -
童話のカチカチ山は確か、性悪狸がうさぎに懲らしめられる内容だった気がしますが、太宰の『カチカチ山』は真面目だけど一生うだつのあがらなそうな狸が、おてんばでチャーミングなうさぎに振り回されるお話です。
例えるならば、教え子に恋をしてしまった中年の高校教師が、モラルを顧みず、勇気を出して告白したところ、相手に「バッカじゃないの、変態!」とののしられるような話。
はたまた、一人で悶々としている青年がコツコツ貯めたお金を、キャバクラにはまってしまったばっかりに全部パーにして、それ以来相手にもされず、あれほど鳴っていた同伴のお誘い電話も、不通になって嘆くようなもの。
絶対に笑えます。特に『人間失格』しか読んでいない方にとっては、太宰のイメージがコペルニクス的に大転換すること請合います。
男と女の悲哀というか、惨めな男の性癖のようなものが書かれていて、もう笑いが止まりません!
-
-
昔話や西鶴の作品を太宰風にアレンジしたものだが、面白く読めた。登場人物の妄想や不満から吐き出されるぼやきは、見事なまでに人の本性をあらわにしていて、その浅ましさは読んでいて教訓となるというよりは、「人ってこうだよなあ」と半ば諦めがちに笑ってすませてしまいたくなる。その一方で、融通のきかない面が引き起こす悲劇にはどうしても嘆息が漏れ、結局泣いていいのか笑っていいのか最後にはわからなくなるのだが、この割り切れなさが魅力なのだろう。
-
大学の講義に必要だったので。凄い解釈するな…と思った記憶が。
-
昔話のパロディである『お伽草紙』と井原西鶴のパロディ『新釈諸国噺』が一冊になった本です。
『お伽草紙』は元が童話なのでそういう解釈(というかこじつけ?)で話に奥行きが持てるんだなぁと
勉強させていただきました。
西鶴については全くと言っていいほど知らないので「原作の此処がこう変えられている」という
楽しみ方は出来なかったのですが、普通の読み物として楽しませていただきました。
一番記憶に残っているのは『裸川』です。
あれは笑って良い話だと思うのですが、どうでしょう?
川に落ちた9文を捜すために4両出して人足を雇ったり、9文しか落ちていない筈なのに11文拾った
男(川ざらいを早く切り上げるために自分の懐から11文を出した)を責めて相当の月日を費やして
9文拾わせたり、馬鹿じゃないの?とすら思える滑稽なお話でした。
けれど、登場人物一人一人の性格がにじみ出ていて、滑稽なのにうーんと思わされることもありました。
うーんと思ったのですが、何にうーんと唸ったかは私にもわかりません。 -
緑90-6 【→新潮】
-
この捻くれ者…!と思わず笑ってしまうような想像力のたくましさに脱帽。
『かちかち山』の醜いおっさんなタヌキと美少女ウサギのやり取りには納得させられるというか、共感するというか。 -
『お伽草紙』を含む短編集。
太宰がおとぎ話を自分なりにアレンジして書いている。時々笑える。
-
「カチカチ山」がすごくおもしろかったー!!幼いころから知っていたこの有名な話も太宰先生の手にかかればこんなに新鮮で面白い話になってしまうのですね・・・!!!惚れたが悪いか。
-
前半のお伽草紙は★五つ。
面白かった!昔話を大宰風にアレンジした作品。
瘤取り
浦島さん
カチカチ山
舌切り雀
他の昔話の大宰版を読んでみたい!
後半は西鶴の作品を踏まえたもの。★3つ。
江戸の常識・人情は通じるものと通じないものがありますねー。 -
太宰の作品は全部好きだが、あえて挙げるなら「お伽草紙」かと思う。誰もが知っている「浦島太郎」や「カチカチ山」を作者特有のブラックな笑いを交えて新たに解釈したもの。この人の書く人間はみな、どこかダメだから好きだ。太宰さんはきっと妄想ばっかしていたような変な人なんだと思う。だからいい。
-
太宰治流、日本昔話。簡単に言うと、パロディである。気軽に読めて、おもしろい。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
太宰治の作品
本棚登録 :
感想 :
