鳴海仙吉 (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (549ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003109649

感想・レビュー・書評

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  •  女のからだの疎ましさをどうしてこんなにも分かるのだろう、と感銘を受けた一冊。終盤の悲劇性が戯曲形式に依り強調されているように思う。
     なお、岩波書店の文庫版のみに伊藤礼氏の解説が付いている。戦時中戦後の動乱をいかにあの伊藤整が知恵を持って乗り切ったのか――ファンなら必読。銀行の口座封鎖に備え資産を身欠き鰊などに変えておいたことなど、リアルな父親の姿が垣間見える。

  • 物語と彼の思想とが織り混ざった、伊藤さん好きなら歓喜する傑作だと思う。思想の章は難解に感じることもあったが、総じて楽しく読めた。
    伊藤さんは掴みどころがない。作家、評論家は人々に尊敬されるような存在ではない、私も然り、そう言いながらの驚くべき表現力、論理力である。脱帽せざるを得ない。本当の天才なのだろう。

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