- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003110119
作品紹介・あらすじ
忠臣蔵ほど日本人が愛着を持ちつづけてきたドラマはないだろう。元禄年間以来数多くの作品が生みだされてきたが、この『元禄忠臣蔵』連作10篇こそはその頂点にたつ傑作である。周密堅固な構成、重厚な科白まわし、そして論理と論理が激しくぶつかりあって火花を散らす登場人物の対話。力強い緊張感が深い感動をよびおこす。
感想・レビュー・書評
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想像していたよりも読みやすかったけど、読みづらくはあったので、読むのに時間がかかってしまった。言葉も限りなく現代語で、何を言ってるかはすんなりとではないけど、ちゃんとわかる。でも、当時の文書を読み上げるところはマジでお手上げ。何言ってるか全然分からなかった笑。
井上ひさしの「芝居の面白さ、教えます」の日本篇で取り上げられていたのでその存在を初めて知った戯曲。忠臣蔵のことは漠然と知っていただけだったので、こういうことがあったのかとしっかり知ることができてよかった。
武士の心持ちや、親子の情だったり、人間としての気持ちの通い合わせのようなところは何箇所か泣いちゃうなというところがあったけれど、仇討ちや義を通すことを尊しと考えることだったり、死ぬことの厭わなさのようなところは自分とは全然違う人たちだなと思ってしまう。でも一方で、なにかしら自分の中で「正しい」と思うラインがあって、それに適う、適わない、という考え方をするところは自分にもあるなと思った。それが命を賭すところまで、この人たちはいってるだけなのかもしれない。
解説がまたありがたい。この中で、この行動を起こすところが、幕府への政道を問いただす一面もあったのだという見方を知って、その視点は今でも持っておきたいと思った。声を荒げるでもなく、自らの信じることを自ら実行することでその問を投げかけるということ。その心意気のようなものがもしかしたら、武士道とか義士と言われることとか、そんなこととは関係なしに、人間として人の心を打つものがあるのかもしれないと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【つぶやきブックレビュー】品川からは泉岳寺も近いですね。
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(下巻も含めて)23日に吉右衛門丈の舞台を見に国立劇場に行ってきた。「御浜御殿」の「綱豊卿」と「最期の一日」の内蔵助。相手を務めた又五郎丈や芝雀丈との丁々発止の台詞のやり取りは、役の台詞なんてものではなく、生の人間の肝の底から飛び出してきたかのような言葉の応酬とでも言ったらいいのか、ほんとうに綱豊卿や内蔵助の熱い思いの凝縮した密度の濃い舞台だった。
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赤穂などを舞台とした作品です。
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緑101-1