小出楢重随筆集 (岩波文庫 緑 115-1)

著者 :
制作 : 芳賀 徹 
  • 岩波書店
3.61
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本棚登録 : 64
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003111512

作品紹介・あらすじ

大阪人特有の軽妙なユーモアと辛辣な警句に満たち洋画家・小出楢重(1887‐1931)の楽しいエッセイ集。谷崎潤一郎をして座談の名手と感嘆せしめた語り口が存分に発揮された46篇の随筆を精選し、愛妻宛ての「欧州からの手紙」をくわえた。自筆の挿絵を多数収録。

感想・レビュー・書評

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  • そもそもはある画集で静物画をひょいと一枚、目にしたことからはじまります。わたしは横着なので、絵を見るとき、たいして誰のなにであるとか気にとめないのですが、なにやらいいなあと思ったので、ふと、誰の絵だか確かめたのです。

    そのひとは、小出楢重。
    大正〜昭和期、大阪出身の洋画家でした。

    それでこれを読んでみましたら実に面白いのです。私は絵を描くので、その中の「油絵新技法」という章が目当てだったのですが
    なんだか声の聞こえてきそうな大阪弁でつらつらと語られるたわいもない話にすっかりもっていかれました。彼は画家でありますが、随筆家としても一流だと思います。

  • 画家の随筆で名文、また、大阪を描いた文章としても面白いと言われており、読んでみた。
    面白いのもあればそうでもないものも多いと感じた。
    ・日本は西洋近代画の組織・伝統を有しておらず、頼りない線でしかない。
    ・大阪の空気は温気があるため、芸術に向かない。
    といったユーモアがありつつ鋭い一文もある。

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