山月記・李陵 他九篇 (岩波文庫)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003114513

感想・レビュー・書評

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  • 図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」

    クラブ・サークル名 弓道部

    請求記号:Iw-145-1 図書ID:B0001049

  • 高校生の教科書でお馴染みの山月記を始め、著者の代表作が並ぶ。特におすすめなのは、「悟浄歎異」。西遊記の沙悟浄の目線から、法師や悟空の人物像を客観的に観察している奇作。

  • 再度この本を手にしたのは表題作ではなく、西遊記の沙悟浄が出家するまでを描いた作品「悟浄出生」「悟浄歎異」のため。中島敦はトラの話だけでなく、このような少し力を抜いた作品も合わせて読むと横浜育ちの本来の姿が見えるようである。

  • 本書は色々なところのおすすめ本リストでしょっちゅう見掛ける。
    そんな訳で面白くない訳が無いだろうということで、読んだ。

    中島敦は短命で、作品数もそんなに多くない。
    ここに収録されている11篇でもかなりの割合になる筈。
    因みに歴史ものや体験記など、作品のジャンルは中々節操が無い。

    『李陵』などの中国の歴史を扱ったものは、私が歴史を知らないので何とも言えないところもあるが、硬い文章ながら難解ではなかった。
    『山月記』なんかは歴史というよりはお伽話で、
    南国体験の『環礁』シリーズは、何よりしれっと発揮されている観察眼に関心する。

    一番面白かったのは『悟浄出世』と『悟浄歎異』の「わが西遊記」シリーズ。天才孫悟空と俗物猪八戒の間で悶々とするニヒリスト沙悟浄が主人公という設定がもう楽しい。
    是非このシリーズは書き上げていただきたかった。

  • 短編集。「悟浄歎異」が面白い。西遊記に外枠を借りた作品で、沙悟浄(河童)目線で悟空と三蔵法師を分析する。
    高校時代、現代文の模試でこの作品の抜粋が出題された。それは悟浄が三蔵法師について分析している部分だったが、当時はまったく意味が分からなかった。しかし、30歳を過ぎた頃、偶然青空文庫で拝見し衝撃を受けた。
    悟空と三蔵法師の決定的な違い。そしてそれを語る沙悟浄(=中島敦)の人物像も透けて見える傑作である。

  • この書籍は、表題の他に超有名な作品が収録されています。

  • じっくりと読む価値あり。教科書の定番である訳あり。

  • 大学生になって読むと高校の教科書ではなんの感想も抱かなかった山月記にこんなにも心が動かされるのか。
    ー己の場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。虎だったのだ。ー
    そう、虎というのはあくまで比喩であり、伝えるための手段として使われているのだ。言われてみれば自分の身の回りにもすでに虎になりかけていたり、あるいは他の動物になっていたりする人はいるのかも。
    いやー、実に簡潔明瞭な文。素晴らしい。

  • 山月記と李陵は期待どおり。
    西遊記シリーズも文章が面白かった。
    しかし、他の作品はいまいちというか、読み直しはしないだろうな。

    ・李陵
    ・弟子
    ・名人伝
    ・山月記
    ・文学禍
    ・悟浄出世
    ・悟浄歎異
    ・環礁
    ・牛人
    ・狼疾記
    ・斗南先生

  • 国語の教科書の山月記でおなじみ、中島敦の著作集。

    注目すべきは短編「文字禍」。

    古代メソポタミアのある博士が王から「文字の霊」について調べるよう命令を受ける。しかしそんなものは聞いたことがない。文字とは何か、文字が人間に与えた影響とは何か、書かれたものや歴史記述とは一体何か。そして最後に博士を襲う「文字」の「禍」とは。

    メソポタミア研究から見てもかなり正確な時代考証に基づく、唯一無二の短編を含む著作集。 (DUB.SAR)

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著者プロフィール

中島敦

一九〇九年(明治四二)、東京・四谷に生まれる。三〇年、東京大学国文学科入学。三三年に卒業し、横浜高等女学校に国語科教師として就職。職の傍ら執筆活動に取り組み、「中央公論」の公募に応じた『虎狩』(一九三四)で作家としての地位を確立。四一年七月、パラオ南洋庁国語編修書記として赴任。持病の喘息と闘いつつ『山月記』『文字禍』『光と風と夢』等の傑作を書き上げる。四二年(昭和十七)、職を辞して作家生活に入ろうとしたが、喘息が重篤となり、同年十二月に夭折。

「2019年 『南洋通信 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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