- Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003114513
感想・レビュー・書評
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院生だったときに友だちにすすめられていたけど、読んだことがなくて。
でも、今このとき読んだからこそ、これあたしのこと書いてるのか?ってくらい、自分の物語だった。
とくに「山月記」「悟浄出世」「狼疾記」耳が痛く、我が身を振り返らせること。
中島敦はこんな小説を書いている間も、ここに描かれていることを我が身のこととして考えていたのだろうか。
この想いを抱えている人が、こうして小説を完成させていることが、私には謎。
どんな心境だったんだろう、なぜこれを書いたのだろう。
解せない。
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面白かったものを振り返ったら、李陵、弟子、名人伝、山月記、文字禍、悟浄出世、悟浄歎異、牛人と結構たくさんあった。
中国古典に題材をとった話は人名も地名も覚えにくくて難儀したけれど、それぞれに、そういう風にしか生きられない男たちの熱い/哀しい生き様が描かれていて興味深かった。福原麟太郎風に言えば青年の文学。その中で読みやすかったのは世界音痴な沙悟浄が主人公の二編。作者ももっと書こうとしていたらしいし、続きが読みたかった。
「牛人」は牛アンソロジーに入れたい引き締まった怪談。手に取った理由の「名人伝」は、えっそういう結末?これ笑っていい話?と面食らった。これに面食らっているのは俗物なのかもわからない。どうなんだ。 -
難しい。著者の育った環境のせいもあるが、文体が漢文調で慣れるまでに時間がかかった。李陵はそれでも面白く引き込まれたが、最後がこれで終わるのかという感じ。山月記も最後が・・・。ハッピーエンド好きの自分には合わないかな。なのでほかの作品は読みませんでした。
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再度この本を手にしたのは表題作ではなく、西遊記の沙悟浄が出家するまでを描いた作品「悟浄出生」「悟浄歎異」のため。中島敦はトラの話だけでなく、このような少し力を抜いた作品も合わせて読むと横浜育ちの本来の姿が見えるようである。
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大学生になって読むと高校の教科書ではなんの感想も抱かなかった山月記にこんなにも心が動かされるのか。
ー己の場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。虎だったのだ。ー
そう、虎というのはあくまで比喩であり、伝えるための手段として使われているのだ。言われてみれば自分の身の回りにもすでに虎になりかけていたり、あるいは他の動物になっていたりする人はいるのかも。
いやー、実に簡潔明瞭な文。素晴らしい。 -
中学か高校の時に読んだけどとても面白かった記憶しかない。
山月記・・・またよみたいなぁ -
高校時代に教科書で山月記を読んだのが出会い。
それ以来気になっていて、大学時代に図書館で借りて読みました。
漢文調でとっつきにくいイメージですが、人間の悲しさがよく伝わってきます。 -
中島敦の文章には色気がありすぎる。
西遊記の話はやっぱりはっとするなぁ。「この病気は一生治らない」 -
漢文調の文体を読むのに一苦労。
中国古典を基にした題材、南国の話、伯父の話と盛りだくさん。 -
緑145-1 (2冊)
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笠提供。
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”そんごくう”という天才と対峙する秀才”さごじょう”の苦悩が語られる。かなりおもーいテーマです。”そんごくう”という天才と対峙する秀才”さごじょう”の苦悩が語られる。かなりおもーいテーマです。2008/07/18
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中島敦。
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山月記、かなしいです
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教科書で山月記読んで、他の作品も気になってから図書館で借りた本。漢文調でとっつきにくかイメージやけど、人間の悲しさがよう伝わってくるん。
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歴史ものです。
歴史は常に赤点だった私も楽しめる、そんなお話。
漢字多いけどねw
中国の人は偉大だなぁ。 -
分類=中島敦。94年7月。
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ときたま、無性に漢字だらけの文章を読みたくなったらこれ。
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中島敦、すごく好き。
なんともいえず青臭い事を言って書いているところがすごく好き。共感できる、といえばあつかましいけどまさにそうじゃないのかな。 -
高校生が教科書に載っていて面白かったからと薦めてくれました。