小川未明童話集 (岩波文庫)

著者 :
制作 : 桑原 三郎 
  • 岩波書店
4.04
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本棚登録 : 137
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003114919

作品紹介・あらすじ

創作童話に新生面を開き、数多くの傑作を残した小川未明。「眠い町」「牛女」「金の輪」など31篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  • この時代の丁寧な語りって好きだ。
    道徳的過ぎるといえば過ぎるんだけど、この綺麗さは捨てがたい。

  • やさしくて切なくて不可思議で、時に残酷な物語たち。
    お金や権力、名誉などへの欲望に汚れてしまった大人たちに、子どもの頃の純粋さを取り戻すように諭すお話が多かったように思う。
    正しい行いをした者が報われ、間違った行いをした者に罰があたる。そんなふうに因果が巡り巡ってゆくお話がある一方で、惨めな思いをした者が報われなかったり、栄えていた国が滅びたりと、この世の無常、不条理さをさりげなく訴えかけるような作品もあった。読んでいてとても切ない気持ちになった。
    「赤いろうそくと人魚」「港に着いた黒んぼ」「月とあざらし」が特に好きだ。
    小さいもの、弱いもの、貧しいもの、自然や動物たちへの小川未明の深い愛情を感じた。
    解説を読むと小川未明と言う作家の素晴らしさがよく分かる。子どもらしい心を決して忘れない姿勢、善く生きようとする姿勢。

  • 客観的に時代を把握している未明は素晴らしいと思った。

  • 質実な文体にシンプルなストーリー。
    シンプルな分、込められたメッセージは鋭く、どのお話も切れ味抜群でした。
    著者の確固たる想いがストレートに響く、大人のための童話集。

  • 新潮文庫に入ってない作品多数。

  • 「野ばら」の文章が心に響く。解説に背景。

  • 童話的な短編集。作者としての視線の厳しさというか、まじめさを感じる。結構救われないオチが多いので、凹んでるときに見ない方がいいかも。

  • 「赤いろうそくと人魚」
    孤独に生きる人魚が、人間はこの世で最も優しい生き物だと聞き、娘を人間に託すも裏切られ復讐する話。
    小学生の頃NHKで見て戦慄した。何もそこまで…というほど完膚無きまでに報いを与えるのが恐かった。
    西洋の神罰を彷彿とさせる徹底的な報復ぶりに、「欲を出したために破滅する」型の話のはずが、読後に人知を超えたものへ畏敬の念を抱かせる話に。
    本当は一番優しい生き物って人魚なんだろうけど、それだけに夢を砕かれた時の絶望は大きくなるんだろうな…

    「野ばら」
    幼少時にこの絵本を愛読していたんだけど、この人の作品だったんだ!運命だ!

    小川未明の作風は、日本を舞台にした話でも西洋風。アンデルセンぽい。静かな語り口。

  • 緑149-1

  • 私がまだイタイケな小学生だった頃、人間の業とも言うべき物を感じさせられて衝撃を受けたのが『赤いろうそくと人魚』でした。
    作者の名前は覚えていませんでしたが、作品のタイトルは忘れられず、再読したいと思って入手したのがこの本です。

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著者プロフィール

小川未明(オガワ ミメイ)
1882年新潟県高田(現上越市)に生まれる。坪内逍遥や島村抱月から指導を受け、ラフカディオ・ハーンの講義に感銘を受ける。卒業後、早稲田文学社に勤務しながら、多くの作品を発表する。1925年に早大童話会を立ち上げ、翌年、東京日日新聞に「今後を童話作家に」と題する所感を発表し、童話専念を宣言する。1946年に創設された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1961年没。童話の代表作としては「月夜と眼鏡」のほか、「金の輪」「赤い蝋燭と人魚」「野薔薇」などがあげられる。

「2019年 『月夜とめがね』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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