日本近代文学評論選“明治・大正篇” (岩波文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003117118

感想・レビュー・書評

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  • 石川啄木「時代閉塞の現状」

  • 明治、大正の作家たちによる文学評論を集めたもの。
    予想以上に興味深く読み終えた。
    作品に接することはあっても、名前の声に触れることが
    今迄あまりなかった為である。

    生田長江氏の評論にはあまり愉快ではなかった。
    個人的には、経歴からは想像もつかない内容だった。

    特に感じ入ったのは与謝野晶子氏の評論。
    女性について語られたものだが全くもって同感であった。
    子を産むことばかりが女の務めではなく
    かといってそれを放棄するものでもなく
    子供を育てるということは女だけがするものではなく
    男もまたするものである。
    役割というものは一定ではなく、瞬間瞬間にめまぐるしく変わるものである。
    このような慧眼も素晴らしいが、現代においても同じ事を言われつつ
    未だ定着しないのもまた嘆かわしい事実。

    佐藤春夫氏の
    批評というものは作者を批判するものでもなく、読者を誘導するものでもなく、結局批評家彼自身を披瀝するものではなかろうか。
    というところにも非常に共感した。

    武者小路実篤氏の小説をあまり読んでいないのだが、興味を覚えた。読んでみたいと思った。

  • 10/9

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著者プロフィール

昭和22年、宮城県に生まれ、のち横浜に育つ。早稲田大第一文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程中退。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専門は日本近代文学。
著書に『物語の法則』、『物語のモラル』など。中央公論新社から刊行されている決定版『谷崎潤一郎全集』の編集委員も務める。

「2018年 『文学のなかの科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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