桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店
4.07
  • (107)
  • (98)
  • (68)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 1149
レビュー : 105
  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003118221

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 小さい頃は、柳の木の下が恐ろしかったっけ…

    読了後、真っ先に浮かんだ己のしょっぱい感性に軽い絶望を覚えつつも、
    上手く言えないけれどもう少し掘り下げてみたくなるような、
    良い意味での引っかかりをホロホロと感じたのでした。

    初・坂口安吾でしたが、
    安吾さん、なんだか気になる人だな。

  • 「白痴』『桜の森の満開の下』『姦淫に寄す』のみ。
    なかなかよかった。特に『白痴』。

    人間の精神について。自己について。多分。

  • 文章から滲み出る妖艶さが素敵過ぎる。ドロドロとしていて切ないラストなのに、儚く美しい清らかな物語に感じる。いつまでも好きです。

  • 桜の季節には、必ずこの話を読み返しましょう。恐ろしいもの不気味なもの汚いもの醜いもの目をそらしたいもの思い出したくないものいろんないろんなものがぜーんぶひっくるまれていて、だから美しいものは美しい。美しさに深みを与えるのはそのうしろにあるおどろおどろしい世界なのだ。

  • 初めて坂口安吾を読んだけど、最高でした。
    女性の肌の匂いまで薫ってきそうな文章が強烈だった。

  • ぱっと美しく咲いて、あっという間に散るその潔さが
    日本人にも好まれる桜の花。
    あたたかくなると桜が咲き始め、
    満開の桜並木や公園でお花見をしたくなりますが、
    美しい桜の花には要注意です。

    この小説の作者は『白痴』などでよく知られた坂口安吾さん。
    『昔、鈴鹿峠の満開の桜の下を通ると、旅人はみな気が変になる』と書き、
    物語はそこから始まります。
    恐ろしいほど美しい桜の魔力に見せられた男性が、
    拾ってきた美しい女の言うがままに、
    次々と殺人を犯し略奪を繰り返します。

    満開の桜の森の下に怖くて行けないことが、
    この作品のなかでのキーポイントですが、
    よく考えてみると、本当に美しく咲き誇っている桜ってなんだか怖い。
    この世のものとは思えないからでしょうか。
    そこに人の力ではどうしようもない大自然の力を感じるからでしょうか。

    小説の中ではその謎は解かれていません。
    主人公の男性の桜にたいする
    哀しいまでの執着と狂気があるのみ、なのです。
    それがかえって人間の弱い心理を深くえぐりだし、
    しらっと咲き続ける桜の森のものすごい美しさを連想させます。

    お花見で浮かれてドンチャン騒ぎをするのは、
    江戸時代以降のことで、それまでは、
    満開の桜は気が変になるといわれ、人々は避けていたそうです。
    坂口安吾さんは鬱病的精神状態から薬を常用しながらも
    このような作品を次々と書かれていました。
    幻覚や幻聴もあったといいますから、
    この作品の「狂気」はそのまま作者の狂気だったのかも。
    私もそれに近いものを美しい桜に感じています。
    「はかない美しさ」だとも思っているのです。
    怖いのだけれど毎年桜は見たくなるから不思議です。

    それにしてもこの小説のタイトル、優雅に思えて読みたくなります。
    これも・・・桜の魔力、なのでしょうか。
    お花見の前にぜひ読んでみてほしい一冊です。

  • 『青い文学シリーズ』
    アニメ化。堺雅人さん声優&ナビゲーター。放映作品の中の1冊

  • 『私は自分で好きなものを買うより、プレゼントとして押し付けて欲しい。』ってのはとてもよくわかる。おれ男だけど......

  • 徹底したニヒリズム
    その背後にちらつくのは敗戦直後の荒廃した日本社会
    さぞ気持ちいいだろうに。
    当時の日本人の反応は?そこが知りたい。

    2009/02/28

  • 初・坂口安吾。
    すごくすき!
    とくに、「青鬼の褌を洗う女」「夜長姫と耳男」が印象に残った。
    「青鬼〜」は主人公サチ子にものすごく共感した。思っていたことそのままだった。
    「夜長姫〜」は夜長姫があまりにヤンデレすぎてグロ描写に気持ち悪くなった。でもものすごい強烈でよかった。こんなに怖いヒロインは今まで見たことない。

全105件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1906年、新潟生まれ。評論家、小説家。おもな著作に『風博士』『堕落論』『白痴』など。1955年没。

「2019年 『復員殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)のその他の作品

坂口安吾の作品

ツイートする